4-2:いろいろな形の葉巻

2015-06-03

葉巻にはさまざまな長さと太さの組み合わせがあります。
これは葉巻の原料のタバコ葉のブレンドと合わせて、葉巻の味わいを作り出す要因のひとつです。

基本的に長さはmm(ミリメートル)またはインチで表され、太さはRG(リングゲージ)またはCEPO(セポ)で表されます。例として

 
CEPO(RG)32 = 直径12.70mm
CEPO(RG)33 = 直径13.10mm
CEPO(RG)34 = 直径13.49mm
 
CEPO(RG)54 = 直径20.64mm
 
こんなふうに太くなっていきます。
この長さと太さの組み合わせのパターンには名前が存在します。
 
例えば、CEPO43と170mmの組み合わせは一般的に「43×170」と記され、「Lonsdale(ロンズデール)」と呼ばれます。
しかし、42×165の組み合わせも「Lonsdale」と呼ばれます。
あれ?妙ですね。
 
実は、葉巻のサイズの名前には2種類の呼称があります。
 
大まかなサイズで包括的に呼び表す「ポピュラーネーム」または「ストアビトラ(Stora Vitola)」「ビトラ・デ・サリダ(Vitola de salida)」
厳密にサイズ・形ごとに呼び表す「ファクトリーネーム」または「ファクトリービトラ(Factory Vitola)「ビトラ・デ・ガレラ(Vitola de galera)」
 
呼称は製造国やメーカーによって様々です。「ビトラ」は葉巻の規格名で、サイズとリングゲージとシェイプ(葉巻の形)の複合規格名です。
先ほどの43×170はポピュラーネーム「Lonsdale」、ファクトリーネームは「Dalias(ダリア)」、42×165はポピュラーネーム「Lonsdale」、ファクトリーネームは「Cervantes(セルバンテス)」となります。
 
これは、工場で実際に生産される際に厳密に規格を設定しておく必要があるためと、販売される際のサイズ分類によりこのようにふたつの呼び名が存在すると考えられます。
ただ、一般にはこれが混在して呼ばれるケースが多いので、そんなに難しく考える必要もないでしょう。

同じように、ビトラは葉巻のサイズと形の規格のことを指しますが、シガーリング(葉巻に巻かれている紙製の帯)の意もあります。併せて考えて問題ないでしょう。
ちなみに、どのような太さと長さの組み合わせであってもそのファクトリーネームは存在するようです。
 
参考:ハバノス S.A. 発行冊子より
 
さて、長さと太さはいろいろありますが、葉巻の「形」もさまざまです。
ヘッドが丸くなく尖っているもの、ヘッドもフットも尖っているもの、ヘッドが捻ってあって導火線のように細くなっているもの……葉巻の「形(シェイプ)」は非常にバラエティに富んでいます。
 
ヘッドが尖っているものはPyramid(ピラミデ)Figurado(フィギュラド)、ヘッドもフットも尖っているものはPerfecto(ペルフェクト)やDouble Figurado(ダブル・フィギュラド)などと呼ばれます。
ヘッドが捻ってあって導火線のようになっているものは、ヘッドを処理する方法のひとつで「ピッグテール」と呼ばれます。通常は「キャップ」と呼ばれる小さな葉をヘッドに貼り付けて丸く処理するのですが、このピッグテールは難しく熟練した職人しか作れません。
また、真っ直ぐでヘッドが丸いものはParejo(パレホ)と呼ばれます。
 
葉巻はキューバが発祥なので、葉巻の用語にはスペイン語が多く利用されます。

2017-09-22 更新