3-2:火をつけて喫煙、葉巻の火の付け方

2015-06-03

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<葉巻の着火の仕方>

カットした葉巻は一度ヘッドを口につけ、吸い込んでみましょう。
吸い込み(ドロー)の良し悪しを見極めます。葉巻は手作りの農業加工品のため、ひとつひとつに品質の違いがあります。ドローが悪い(吸い込みがきつく、空気があまり吸えない)ものもたまにあります。

さて、口からヘッドを離してフットに火をつけてみましょう。
火をつけるにはライター、またはマッチ、それがなければシダーがあります。

シガー用マッチは普通のものより長く燃焼時間が長いので便利です。また燃焼させても硫黄が匂わず、葉巻の香りを邪魔しません。同じ理由で、ジッポーなどのオイルライターもおすすめできません。
シダーは葉巻が詰められている箱に入っている薄い木の板(シダー)を細長く折ったもので、シガーショップやバーなどにありますが、着火すると炎が大きく揺れて燃え滓も落ち使いにくいのでこれもあまりおすすめできません。
着火は一番使いやすいガスバーナーライターがいいでしょう。炎の先端が見えやすく、長時間燃焼でき使いやすいからです。

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葉巻を持って、炎の先でフットをまんべんなく黒く焦がします。
表面の水分を飛ばし、炭化させて燃えやすくするのです。

「炎を直接当てずにゆっくりじっくり暖めるように」などネットやハウツー本にはありますが、火を当ててもとくに問題はありません。
葉巻は湿度を持ちたくさんの葉を束ねて作られているので、なかなか火はつきません。炎のスプレーで黒い色を塗るように、フットの表面を黒く炙っていきます。焦がすのは断面だけで、ラッパーを焦がさないように注意します。
断面全体が焦げたら、葉巻を軽くくるくると回しながらフット断面全体に火を回します。
フット断面の周囲が白く灰になり、フット全体が赤く太陽のようになれば着火完了です。

このように着火してから咥えてもよいですが、フット断面全体を炙った段階でヘッドを口につけ、フットに火を当て吹かしながら着火する方法でもかまいません。
この場合は炎が見えにくいので、にラッパーに火を当ててしまい焦がさないように気をつけましょう。


<葉巻の持ち方>

葉巻の持ち方は自由です。
ビリヤードのキューのように……と言われることもあるようですが、実は決まりはありません。
目安にするならば、ヘッド近くに巻かれている「リング」や「バンド」と呼ばれる紙製のテープ(ないものもあります)のあたりを持つ事です。
丸めたピースサインの人差し指と中指でリングのあたりを挟む。
親指と人差し指でリングのあたりをつまみ、他の指は添える。
親指と人差し指でリングのあたりをつまみ、中指の爪の辺りで下から支える。
このような持ち方が一般的です。


<葉巻の喫煙、味わい方>

葉巻は味と香りを楽しむものです。味覚は嗅覚とほぼ同調しているので、勢い込んで香りをかぐ必要はありません。吹かして味わってみましょう。葉巻を吹かさずに肺に吸い込んでしまう(肺喫煙)とかなりむせるので、注意しましょう。

紙巻タバコを吸うので吹かし方がわからない(どうしても肺に入れてしまう)、またはまったく喫煙をしたことがないので吹かすという事がわからない、という人もたくさんいます。
ちょっと、ジュースを飲むときのストローを思い出してみてください。
ストローで吸うとき、一度口の中にジュースを溜めてから飲み込みますよね?
飲み込む前の段階、口にいっぱい詰まったらそのまま口から吐くのです。

煙を吐くと共にフットを確認しましょう。断面に全体的に火が回っているならOK。片面だけしか燃えていない、あまり火が付いていないならもう一度フットを火で炙ってから吸ってあげましょう。吸い進めるうちに片側だけ燃えずに残る場合(片燃え)も、適宜火でで炙ってあげましょう。


フットから立ち昇る煙、口中と吐き出した煙を味わい、嗅ぎ、感じてみましょう。
葉巻の喫煙はアロマテラピーに似ています。肺ではなく、舌からのニコチンの摂取は緩やかで重く、その鎮静作用のため全身が弛緩してくるのがわかることでしょう。
吸い進めるうちに味わいが変化し、その複雑さに驚くことでしょう。それが葉巻の入り口です。

さて、どのようなテンポで吸えばいいのか。吸えば灰が伸びてきます。
ネットや本では、目安は1~2分にひと口とあります。しかしこれも個人の好みなので、これはひとつの目安です。葉巻を吸うテンポにはこちらに詳しく記してあるので、順を追って読んでみてください。
葉巻を吸うときに注意する点は、できるだけヘッドの、カットした断面を唾液で濡らさないように吸うことです。


<灰の落とし方>

灰が伸びてきたらシガートレイに置きましょう。灰が落ちるほどの重さであればポキリと自然に折れます。テーブルや床にうっかり落灰してしまっても、吸い慣れている人もよくやることなので気にしないことにしましょう。だいたい2~3センチで勝手に折れます。
灰皿が汚れるので、灰皿に灰を当てたりこそげ落としたりせずに、葉巻に任せましょう。


2018-06-13 更新