6-4:葉巻を食べるシバンムシ、タバコビートルとは?

2015-06-03

冒頭にも記しましたが、葉巻を保管する際の温度はタバコシバンムシの孵化温度以下も目安となっています。その虫の実態について詳しく見てみましょう。タバコビートルはタバコシバンムシの別名です。

別サイトで参考になるものがあります。

 
葉巻を食い荒らすものは「タバコシバンムシ」「ジンサンシバンムシ」のふたつがあります。これらは習性や食性が酷似しているのでひとまとめに考えて問題ありません。以下、あわせてシバンムシに統一します。
 
まず、シバンムシの卵は葉巻の中に産みつけられています。これは冷凍処理することにより、成虫も幼虫も卵も殺すことができますが、温度の高い一般の家庭用冷凍庫では不可能です。
通常、この殺虫作業は葉巻の輸入元が業務用冷凍庫を使い急速に行うので、この時点でシバンムシの発生はほぼ抑えられることになります。
冷凍処理しても葉巻の味は変わらないといわれますが、葉巻に含まれる発酵・熟成を促す微生物にも影響を及ぼすので、味わいや熟成の結果は変わります。そのため、冷凍処理をしていないシガーは本来の風味・味わい・熟成の伸びしろを持っているとみられます。
 
さて、ほぼ駆逐したシバンムシが出てくる他の理由はなんでしょうか。おそらくキューバから直接持ち込まれたものや、海外業者のうち処理の甘いところから漏れ出てくるのでしょう。また、自然界に普通に生息している虫なのでどこからでも入り込んできます。
 
卵は適した温度になると孵化し、幼虫が出てきます。
形はカブトムシの幼虫に似ていますが、大きさが米粒ほどしかありません。また、葉巻を食べるのはこの幼虫の段階です(成虫になると何も食べず、交尾してしばらくすると死んでしまいます)。
幼虫は葉巻の中に潜り込んでただ食べ続けるだけなので、この段階での発見は非常に難しいです。
 
幼虫はやがて蛹になり、羽化すると茶色いコガネムシのような成虫になります。大きさはゴマくらいで、幼虫より小さくなります。
この状態で発見されることがほとんどですが、すでに時は遅く葉巻は食べられています。せめて被害が拡大しないうちに成虫を捕獲しましょう。また成虫はよく飛ぶので注意しましょう。
 
実際にヒュミドールやイグルードールにシバンムシが発生した場合、取るべき手段は成虫を捕獲することくらいしかありません。全ての葉巻を剥くわけにもいきませんし、入り口が分からなければ被害の止めようもありません。冷凍しても味わいは落ちますし、その葉巻は早く吸ってしまいましょう。
 
このため葉巻をイグルードールで保存する場合、ジップロックに入れることをおすすめしているのです。
シバンムシはジップロックどころか木も食い破れますが、足元に豊富に食料があればそんなことはしません。なので、他の葉巻に被害が拡大するのを防ぐ防衛策としてもジップロックをおすすめしているのです。
 
多くのシバンムシはラッパーを食い破らず、入りやすいフットから葉巻内部に侵入します。なので、ほとんどのシガースモーカーはシバンムシが潜んでいるのに気づかずに喫煙します。
静かな場所で葉巻を吸っていると突然「パチン」と葉巻が音を立てたことはありませんか?それは虫が爆ぜる音です。
しかし、葉巻だけ食べている虫を燃やして吸っても、スモーカーに害はないでしょう。
それどころか、シバンムシが食べるのは美味しい葉巻だけです。天然のグルメなのか、ためしに虫に食われて穴の開いた葉巻を吸ってみてください。彼らは、固い葉巻や不味い葉巻には決して手を出しません。
 
補足ですが、シバンムシよりも多くの目撃例がある虫は「ダニ」です。どこにでもいるほんの小さな白いやつで、葉巻のリングに使われている植物性の糊が好物のようです。
彼らに葉巻を痛めつける力はありませんが、見た目がよろしくないので筆の先や刷毛で取り除いてから吸いましょう。

 

2017-02-09 更新