11:ファーストシガーの選び方

2017-08-02


シガーには多くのブランドが存在する。

これから初めて葉巻を吸ってみよう、または葉巻を吸いたいのだがどれを吸えばいいのか?と聞かれた際、選ぶべき一本はなんでしょう。
葉巻初心者がやってはいけない事は、「はじめてだからとりあえず」で選択する事です。安いもの、小さいもの、有名なもの。「とりあえず」で選ぶのは失敗です。
値段も味わいも様々ですが、最初に吸った葉巻が良くないものであれば、もう二度と葉巻を吸わなくなってしまい、むしろ「葉巻なんてたいした事はない」と非難する事すらあるでしょう。
逆に素晴らしい体験であったならば、葉巻の楽しさに目覚め、新たな世界を手にする事が出来るでしょう。初めての一本はとても重要です。
以前コラムにも記しましたが、ここでは実際に例を示しておすすめの葉巻を紹介していきます。

一番重要なのは、吸う人の嗜好に合っているのかということに尽きます。
誰にでも味の好みというものがあり、それに合致していれば外れません。よって、葉巻選びに大切なのは、吸う人の味覚の好みの把握です。そうでなければ、快不快の判断を付けるところにまで達しないからです。
それにもちろん、選ぶべき葉巻は高品質でなければいけない事はいうまでもないので、葉巻のオリジナルであるキューバシガーから選びます。

葉巻の味わいの一番簡単な基準は、「葉巻の強さ」です。これは味自体の強さで、ハバノス(キューバシガー)は各ブランドがどの程度の強さなのかを公開しています。
味覚の強さの好みは嗜好品の選択に現れやすいので、そこから導き出します。
たとえば「コーヒー派、酒はウイスキーが好き、甘党で洋菓子が好き、好物はこってりラーメン」であればふだん口にするものは強くボディが太いものが好みだと推測できます。

このような人に味わいがライトなHoyo de MonterreyやQuai D'Orsayを最初に吸ってもらってもあまりピンときません。
葉巻の強さがヘビーなBolivarやPartagasをチョイスします。
「紅茶派で白ワインが好き、甘党ではないが和菓子は食べる、好物は蕎麦や魚」であればライト〜ミディアムライトを選びます。このように、吸う人の好きな味覚に合わせたシガーは外れる可能性が低くなるのです。

ブランドはこれで決まりました。では、葉巻の太さ(リングゲージ)・長さ・形はどうしましょう。
葉巻は細く短い方が味わいがダイレクトです。それは葉巻のフィラーの量自体がフィルターの役目を果たすからです。
なので、初心者にありがちなシガリロを最初に選ぶ事は完全な間違いです。安価で手に取りやすく小さいので初心者向けだと思われがちですが、シガリロは熟練スモーカーの吸うべきものです。知らずに初めてシガリロを吸う人は、そのあまりの辛さとえぐさに驚く事でしょう。シガリロを美味しく吸うにはシガースモーキングの技術が必要です。
シガーの初心者は出来るだけ太く長いシガーがおすすめです。スモーキングの技術を気にせず吸え、フィルターとしての長さもあり感じる味わいもマイルドになるからです。

だからといって巨大なダブルコロナ(長さ194mm)やチャーチル(長さ178mm)は持て余してしまうかもしれませんので、基準としてはリングゲージ下限42以上、長さ142mm以上のシガーを選ぶといいでしょう。これはコロナと呼ばれるサイズで、シガーのスタンダードなサイズです。口の大きさと相談して、リングゲージ50のロブストでも良いかもしれません。太ければ、142mm以下の長さでも問題ありません。

また、シガーはヘッドが尖っているものや両端が尖っているものなど色々な形がありますが、最初の一本はヘッドが丸く、葉巻自体がまっすぐなもの(パレホ)を選んでください。変わった形の葉巻は、喫煙するために少し違う吸い方が必要なので、基本の形を吸いましょう。
結論として、「吸う人の味覚に合ったブランドの、ある程度の長さと太さがあるキューバシガー」が初めての葉巻にはおすすめです。
例として、条件を備えた5種類の強さの一般的な葉巻を紹介します。


フル:パルタガス セリーD No.4 RG50x124mm

日本で最も人気のブランドPartagas。おそらくもっとも人気のあるロブスト。
ダークチョコレートやレザー、ペッパーを感じる強いシガー。

 


ミディアムフル:Montecristo No.3 RG42x142mm

シダー、コーヒー、ドライオレンジを感じる人気のシガー。
数年前まで販売本数世界一だったブランドであるモンテクリストのスタンダードなシガー。



ミディアム:Romeo y Julieta Short Churchill RG52x124mm

現在は販売数一位のブランドとなったロメオ・イ・フリエタのロブスト。
ウッドとドライフルーツが香るみずみずしい一本。


 


ミディアムライト:H.Upmann Connoisseur No.1 RG48x127mm

果実のようなテイストを持つ名門アップマンのロブスト。
レザー、シダー、アーシーがバランスよくとれ、クリアな喫味が楽しめるシガー。


 


ライト:Hoyo de Monterrey Epicure No.2 RG50x124mm

ライトといっても薄いわけではない、甘さとウッドのリッチな風味を楽しめるオヨ・デ・モントレイ。
コイーバ、モンテクリスト、パルタガス、ロメオ、オヨはキューバシガーの5大ブランドです。

ここに示したのは本の一例です。もちろん自分の直感で、シガーの顔、リングの好みで選んでも問題ありません。
もちろん、ご存知の通りシガーは全て微妙に異なり、同じブランドでも強さの異なるラインがあり、一概にはいえません。これはあくまでひとつの解釈ということを忘れないでください。
ここを自分の基準点として、他のシガーを探る際の手がかりとし、色とりどりのシガーの世界に漕ぎ出してみましょう。


2017-08-02 更新