OH!VALシリーズは南部鉄器のシガーアッシュトレイで鮮烈なデビューを果たしたが、その後発売されたシガーカッター「KATANA（カタナ）」はさらにセンセーションを巻き起こした。
その造形と今までにない切れ味から、こぞってシガーバーやスモーカーが買い求めたのだ。

開発についての経緯は当シガーナビにも掲載されたので、そのデザインコンセプトやテーマは読者の方はすでにご承知だと思う。
今回、フルサイズシザーであるKATANAから、携帯に便利なサイズの「KATANA MINI（懐刀）」が生まれた。

バーやシガールームに置くには良いサイズだが、スモーカーは自身のシガーツールを持ち歩く。それに合わせて小さいKATANAの開発が進められた。
だが、デザインの特性を活かし、特徴である切れ味を損なわないために先端の形を変えず、使い心地を変えないために指穴に入れられる指の本数を変えないまま小さくするのは困難を極めた。単にそのまま縮尺を小さくすればいいというものではない。

開発には1年半という長い時間がかかったが、KATANA MINIは完成した。
KATANAの持つ外観の特徴をすべて受け継いでいるのは言うに及ばず、切れ味、使い心地は変わらない。
革製の同コンセプトの鞘に収められたそれは、スモーカーなら誰もが目を留める造形美を宿している。

京都の金箔押し職人が仕上げるゴールドバージョンは、鹿児島のレザークラフト工房が仕上げた革鞘に収められている。発売開始から常に出荷即完売状態で、バックオーダーが大量にあるという。

シガーのコンディションは保管環境が決めるが、シガーの味わいはカットが決めるといっても過言ではない。
鋭いシガーカッターはスモーカーの誇りともいえる。
懐刀（フトコロガタナ）はスモーカーが待ち望んでいたひとつの形だ。

 

また、これに合わせてユニークなアッシュトレイ「SQUARE」も発売された。
58度の角度で「たばこやすめ」が設置され、4本のシガーが互いに干渉しない、計算されたウォールナット製灰皿だ。
囲炉裏を思わせる温かい風情とシャープな造形は、KATANAとあわせてシガーに対する日本的な美の発露といえるだろう。

 

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