XIX Habanos Festival - H.Upmann Sir Winston Gran Reserva

2017-03-07


2月27日から3月3日まで、キューバ・ハバナにて第19回フェスティバル・ハバノが開催された。

恒例となったフェスティバルの期間中は、葉巻工場の見学や農場の見学を挟みパーティやシガーセミナーが催される。
コンベンションセンターではシガートレードフェアも開催され、新作のお披露目も行われる。

 


いつも静かなクラブ・ハバナにバンドの演奏が花を添える。


パーティではラテン世界で著名なアーティストが招かれ、その夜だけの豪華なパフォーマンスが披露される。キューバ最大といっても過言ではないこのイベントに、世界50カ国以上から2000人以上のシガー業界の関係者や専門家、愛好家が集った。
 


今回渡されたインビテーションを見て驚いた。
例年、最終日のガラに披露されるグランレゼルバが初日のウェルカムパーティで披露される事になったのだ。
リリースされるシガーはすでに情報を入手していたので、最終日はモンテクリストの発表になるのではないかと予測が立った。(そしてそれは当たった)


そこここにH.Upmannのバナーが下げられている。

アメリカからキューバへの入国はいまだハードルが高いが、アメリカから多くのシガーショップのメンバーが来場しており、様々な情報が交換できた。トランプ政権になっても、一度門戸が開かれたキューバへの興味は非常に大きい事が伺える。
 


今回のウェルカム・ナイトの会場はClub Habana(クラブ・ハバナ)だ。
ハバナ唯一のビーチが併設されている高級リゾートホテルで、ハレの舞台に相応しい。
著名なラ・カーサ・デル・ハバノも併設されていて、アクセスも便利である。

 


初日からグランレゼルバが披露されるとあって、ウェイティングではすでに待ちかねた招待客がそこここで熱気と紫煙を上げている。この自由なシガーの空間こそ、フェスティバルの醍醐味だ。
 


会場は5つのゾーンに分かれており、時間ごとにそのエリアで招待客を歌やダンスのパフォーマンスが楽しませてくれる。
ハバノスの各ブランドのバナーが下げられ、普段静かなホテルはライトアップされ超大型のクラブやコンサート会場のような趣きに変わっていた。

 


Habanos S.A.の社長の挨拶とともにパーティは始まる。来場者にはH.アップマン グランレゼルバ、そしてコネスールAとマグナム54が手渡され、待ちかねたように皆が火を灯す。ハバナの夜空に豪華な紫煙が広がった。
 


会場ではグランレゼルバの煙ととシャンパンの泡が交錯する。

フェスティバルではいつもバックアップを行うモエのシャンパンやキューバのビールであるクリスタルが振る舞われ、参加者はフィンガーフードやシガーとともにそれらを楽しんだ。
この季節にはめずらしい雨がやんだばかりで、オープンエアの演奏はあいにく見送られたが、Pancho AmatやYuri Gomezなどが会場をにぎわせた。

 


VIPエリアでは各国のシガーの重鎮たちが新たなシガーについての話に花を咲かせ、カメラのフラッシュがそれをさらに盛り上げる。
国を挙げての巨大なお祭りに、参加者たちは大いに満足したようだった。

 


少し趣向を変えた今年のウェルカム・ナイトは、H.アップマン サーウィンストン グランレゼルバの名に恥じぬ鮮烈なスタートを切らせ、興奮のうちに3時間は過ぎていった。


Text by Tatsuya Igarashi:Twitter FaceBook