Por Larranaga Los Andes 2009 ER B.P.E.(Bolivia Peru Ecuador)

2016-10-29

このシガーは2009年に50CAB入りが600箱生産された。
やや他のERと違うのは、最初の一部だけダブルリングの表記が「PERU」になっている。それ以降は販売国である「B.P.E.(ボリビア、ペルー、エクアドル)」になった。他の2国のディストリビューターから物言いがついたのか、それともよくあるハバノスの気まぐれか。

サイズは50×127、ビトラ・デ・ガレラ:ペティ・ピラミデス(ビトラ・デ・サリダ:ペティ・ピラミデ)。このロス・アンデスもそうだが、なぜかララナーガはピラミデのERが多い印象だ。

コロラドラッパーに鼻を近づけると、豊かなタバコ葉とウッドの香り。
フットを吸うとドローは通る。

フットに火を灯すと、砂を焼いたような匂いと立木が燃える香り。
喫煙する。ララナーガ特有の蠱惑的な甘い味わいが広がった。薄いウッドを伴った瑞々しい甘みだ。

柔らかな薄い鞣し革、柔らかな薄い杉のベニヤ。ララナーガの特徴はこの柔らかさにある。薄い、といっても旨みやコクが薄いわけではなく、一本通ってはっきりしている。
固い黄色いサクランボ、松ぼっくり、古い樫の建材。ミディアムボディ。
何口か吸うと、ウッドを骨組みにしたがっしりした強い味わいが鼻腔を抜ける。
ウッド。ウッドである。
灰を落とし強喫煙するとそれはさらに輪郭がくっきりとし、ナツメグと白粉をまとわりつかせ炭酸感が舌を押す。


ふくよか、という言葉が相応しいだろう。ベースとなるテイストは穏やかでグイグイ急かさずひたすらに優しい。木箱に収まった海外のドライチェリーのような感じ。
吹き戻してから吸うと白粉にむせかえる。白煙に視界が、口中も白に染まる。
香ばしさと、アフターにレーズンの茎のような渋みも感じる。

終盤に、ふ菓子のような素朴な甘みが立ち上がる。全体的な基調を成す柔らかいウッドは終始そのまま、無辺大の広がりを見せる。
濃い紅茶のような深い味わいを残し、45分で喫了。
50CABで熟成も楽しめ、サイズも手頃なロス・アンデス、残念ながら市場にはほとんどない。ERの50CABはまさに至福だ。

LABEL : Por Larranaga 【Edicion Regional】