H.Upmann Magnum 54 '17

2017-05-26

H.アップマンのマグナムシリーズはブランドの主力シリーズだ。
コロナ・ゴルダのマグナム46を皮切りに、48(2009EL)、50(2005EL、2008年にコモン品としてもリリース)、56(2015EL)、そして2016年リリースの54だ。数字はそのままリングゲージを指している。
あれ52は?コネスールAやロイヤルロブストがRG52だからか、それともまた新たに「マグナム52」が現れるのか……。

マグナム54は54mm×RG120、ビトラ・デ・ガレラ:マグナム54(ビトラ・デ・サリダ:マグナム54)。25本入りSLB、キャビネットの形で提供される。
他のスタンダードラインのマグナムと同じように、オリジナルのダブルリングが巻かれる。

一本取り出して香りを確認する。ウッドの中、レザーみが強い。
ラッパーは濃いめのコロラドで、質が高い。オイリーで光沢を帯びている。
フラットカットで空吸いする。RG54のドローはさすがに良好。

フットに火を灯すと、立ち昇る煙は乾燥したシダー系。
喫煙する。甘みがすっと通った。熟したサクランボのような甘みだ。
バランスの良いレザーとウッドを背景に、追ってサトウキビの搾りかす、カカオの強いチョコレート、白い小さな花。薄荷のようなニュアンスも。ミディアム。

 


うま味・コクともに申し分ない。2センチほどで灰を落とし強喫煙すると、完全燃焼で開いた骨太のウッドががっしりと舌を掴み、まるでとろけたチーズのような深いコクに驚く。アフターにやんわりとペッパー。

中盤はビターなキャラメルが顔を出す。煙を吐いたあとに口腔に残る清涼なウッドがやみつきになる。
赤いマグナム54のリングを外す頃には内部も蒸れて、心地よいタバコ感も充分に立ってくる。

終盤は喫味がもったりとしてきて、白粉のニュアンスが感じられる。
テイストとして中核をなすウッドはソリッドになり、喫煙序盤との対比が明確。
ミントの清冽さも心地よく、40分で喫了。
フィラーをたくさん入れられるワイドゲージのシガーは、今後もどんどんバラエティが増えていくだろう。楽しみだ。

LABEL : H. Upmann