La Gloria Cubana Medaille d'Or No.2 '98

2015-06-03

 

サイズは43×170、ダリア(ロンズデール)。このサイズには名品が多いと思う。頭に浮かぶのはBolivar InmensasやPartagas 8-9-8。もっとも、それらとテイストノートは真逆だけれども。
 
コロラドのラッパーはやや葉脈が目立つが、 なめらかな手触り。脂も抜けていない。香りは飛び気味で、仄かな木の香り。
 
火をつけた瞬間立ち昇る針葉樹の燃える香り。ドローはほどほど。木の出汁のような旨みと、背後にはほのかな甘み。強く吸い込むと鞣革が顔をのぞかせる。
灰は現行のダビドフのように、雪の白さ。
3センチほどの辺りから、別の味がだんだんと顔を出してくる。
昔あった薔薇の味のガムに似ている揮発性のその味は、強く燃焼させるとさらにくっきりと感じ取れる。これこれ、これなんだよ。この味わいは最後まで一貫して現れていた。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
口腔奥に漂う果実の甘みもそのままに、中盤も絞り出るように旨みが溢れてくる。葉巻内部が蒸れてきて深みも増してきた。ヘッドを口から離すと、舌に残る薔薇の余韻は細く長い。たまらん。
 
終盤になるとハーブが顔をのぞかせてきた。辛さは感じない。爽快な喫味にボンヤリしていると薔薇が爆発した。ハーブと溶け合いキレのある薔薇の花。ゆっくりと2時間弱かけて味わった。
 
この葉巻の若い個体は青みがかった牧草地のようなフレッシュな味わいが楽しいが、年数を重ねると「こんなに変わるものか!?」と本当に驚く。
若い葉巻は「ああ、いずれああなるのかな?」と予想ができるが、クバーナは経年後の変化が若い状態で予測できない葉巻のひとつだと思う。
Mr.Min Ron NEEがまとめたいわゆる「白本」での紹介には20年以上経ったものは「チーズのよう」という評価がある。これは面白い。
 
ラ・グロリア・クバーナは本当に美味い。すべてのビトラが美味い。古い歴史とクラシックなサイズ展開も好みだ。8-9-8BOXもシブい。
ディスコンが多く、市場にも数が少なくなってきているのが悲しいがこれもさだめ。愛煙家の手元にひと箱オススメしたい葉巻。

LABEL : La Gloria Cubana 【Aged】