Bolivar Petit Coronas '09

2017-11-26


 

どこのショップでも見ることができるであろうスタンダードなシガー、ボリバー ペティコロナス
サイズはRG42×129mm、ビトラ・デ・ガレラ:マレバス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。
25CABは2003年に、50CABは2012年にディスコン。現在は25本入り化粧箱のみでの販売となる。これは25CAB、キューバで直接購入したものだ。

表面には細かい葉脈が走り、経年変化で葉巻が痩せ、その部分が老人の手の甲に浮き出た骨を思わせる。香りは失われている。ブルームが吹き、長い間眠っていた葉巻だということが分かる。

ヘッドをフラットカット。切り口を嗅ぐとこもったようなタバコ香が鼻を突いた。
フットを炙ると、甘めのウッドの香りが立ち昇る。
目を覚ました。
喫煙する。ストロングなタバコ感とじんじん来るような甘み、切り倒した杉の大木が渾然一体となり、強烈な喫味にノックアウトされる。フル。
火をつける前は冬眠でもしていたかのようななりだったが、とんでもない。
ニコチンが熟成により分解され、様々なフレーバーへと変化している。経年変化でボリュームを失いドローが良くなっているため、それが蛇口から出る水のようにがんがん口腔に流れ込んでくる。
フレッシュな頃よりもさらにソリッドになっている。
つぶあんの最中。大振りの乾燥椎茸。コク・うま味ともに強烈で、非常にあとを引く。
3センチほどで灰を落とし強喫煙すると、最中の皮と中身の餡子がはっきりと感じ取れるほど輪郭を持った。生々しいほどの体験で、葉巻ではなく実際に最中を口に入れているのかと脳が混乱した。

 


中盤は乾燥椎茸が立つ。グアニル酸的なうま味が舌の付け根をぞうきんのように絞り、唾液で溺れそうになる。
ドライな喫味はくっきりとその味わいだけを浮き彫りにし、余計な雑味や曖昧な点が全くない。煙ではなく個体を口にしているかのようだ。めくるめく煙の渦が知能をどんどん削り取っていくのが分かる。

あっという間に終盤に来てしまった。リングを抜いてブローすると、乾燥した蜂蜜のような味わいが舌に落ちてくる。
余韻の長いウッド、蜂蜜をかけたナッツのタルトだ。
40分で喫了。
正直驚いた。完全に熟成に成功して、完璧な吸い時に当たることができたのだと思う。
こういうものに当たってしまうと、それをまた追いかけて買い込み、熟成させてもう一度味わいたいという夢をまた見る。スモーカーは幸せである。

LABEL : Bolivar