H.Upmann Anejados Robustos '17

2017-12-03

アネハドスはモンテクリストロメオ・イ・フリエタ、パルタガス、オヨ・デ・モントレイと2014年に4種類が一斉にリリースされたが、アップマンだけは告知はされども一向にリリースの気配がなかった。スモーカーはやきもきし、さらに慣れたスモーカーは早々に諦めた矢先、Habanos S.A.からリリースの告知である。他に遅れること3年、実際に発売されたことは素直に喜ばしい。
タイミング的に、これは最初のワンロットである(オフィシャルリリースの前日に実は入手していた)。

H.アップマン アネハドス ロブストはRG50×124mm、ビトラ・デ・ガレラ:ロブストス(ビトラ・デ・サリダ:ロブスト)。エピクールNo.2などと同サイズだ。過去には同じくアップマンの2012EL、ロブストスと同じビトラ。
パッケージングは25本入りドレスボックス。シガーとボックスには他と同様に金と茶のANEJADOSダブルリングがつく。
箱をひっくり返すと、底面には「REVISADO DIC 11」のスタンプが。これは今までの想定より早くアネハドスが準備されていたことを指している。

色は明るめのコロラド・マデューロ。表面は滑らかで、経年変化を得た葉巻特有の固めのラッパーをしている。
フットに鼻を近づけると、紙とタバコ香。
ヘッドをフラットカットし、空吸いする。
長年ぴっしりと閉じられたドレスボックスで四角くなったフットに火を灯す。

白粉のようなアロマが立つ。喫煙する。
やはり白粉。華やかな芳香がふわっと広がり、そして薫製ナッツ、バタースカッチ、木材のタンニン、ビターキャラメル。
熟成を重ねたエイジドのアップマンの味わいだ。ミディアム。

非常に華やかなアロマ、軽快(軽いという意味ではない)な喫味で、抜群に良く熟成されたアップマンというイメージ。
強喫煙するとうま味と白粉が洪水のように流れ脳汁と唾液がだだ漏れになる。

 


中盤は杉材と蜂蜜が目立ってくる。
蜂蜜から粘度を取り去ったような甘さとタッチ、広大なウッド。喫煙の仕方と時間で刻々と変化するテイスト、その立体感と積層感はさすがとしか言いようがない。
絶妙な枯れ感はこれらを浮き彫りにし、くっきりと舌に刻み込んでくる。

唸りながら喫煙しているとすでに火はリングにさしかかり終盤である。
ブローすると甘さとビターが非常に良くバランスされ、その喫味にさらに突っ込みそうになる。
ひと吸いひと吸いがふくよかで非常にうま味に富んでおり、この満足感は驚嘆に値する。
乾燥椎茸、ドライマンゴー、オイリーなクルミ。
素晴らしいオーケストラに、無限にスモーキングできそうな気持ちになってくる。

50分で喫了。
待ちに待たせたアネハドス最後のビトラだけあって、非常に素晴らしい出来。一気にアネハドス・ラインのなかでトップに躍り出た感じだ。
5種類の中で一番のお気に入りだ。

LABEL : H. Upmann 【Special】