Cabanas Perfectos '00
2015-06-03
カバニャスは非常に古いブランドで、創設は1810年まで遡る。
1962年に生産は中止され、1989年に再始動。2005年をもって全ビトラは廃止となった。
1810年はキューバ第一次独立戦争より前の時代になる。気が遠くなる。そして1962年といえばケネディ大統領がキューバの経済封鎖を発表した年だ。歴史に翻弄されたブランドと言えよう。
このブランドはすべてマシンメイドで透明なフィルムに巻かれている。サイズも小ぶりな物のみのラインナップだ。白本には興味深いブランドの解説があるので一読をオススメする。
カバニャス ペルフェクトスのサイズは44×127、ペルフェクトス（ペティ・ペルフェクト）。1989年にリリースされ、2003年にディスコンとなっている。
ラッパーは皺が寄り、作りの荒さが目立つ。フットの処理もおよそ綺麗とは言えず、ボックスプレスで四角くなっている。
リングには「REAL FABRICA」「MARQUES DE PINAR DEL RIO」の表記が確認できる。
香りはフィルムで守られていたため飛ばずに残っている。タバコ香と黒土。色はコロラド・クラロか。ヘッドを少しカット。ドローのテンションはほぼない。
着火すると、見た目の印象とは裏腹に、甘い芳香が立ち昇る。一瞬、鰹節を感じた。喫味はミディアムライトボディ。灰は白い。
乾いた木質感、素朴な甘み、コクのバランスが非常によい。ほんのりビター、強く喫煙すると甘みが粘度を増す。
クラシックなブレンドなのだろうか？最近の葉巻とは微妙に異なる系統かもしれない。
中盤になると、甘さが複雑みを増してきた。
ライトなテイストなので味わいを感じ取りやすい。甘いウッディ感はあまり変化なく持続している。
終盤には甘みが伸び、深く吸い込むとビターキャラメルを髣髴とさせる。
と思ったら一転、木質感がグングン太くなり圧倒！喫味もパンチが強くなり、興味深い60分だった。
