H.Upmann Royal Robusto '18

2018-09-27


 

ロイヤルロブストはH.Upmannから2011年に発売が開始されたラ・カーサ・デル・ハバノ限定のシガーだ。
10本入り化粧箱の形で提供される。
通常のアップマンのリングに臙脂のLCDHダブルリングをまとう姿は、シガー自体のサイズも相まって非常に堂々としている。

サイズはRG52x135mm、ビトラ・デ・ガレラ:エドムンド(ビトラ・デ・サリダ:ロブスト)。モンテクリストのエドムンドと同じビトラだ。
箱から取り出し、シガーを観察する。
やや濃いコロラドラッパーは、少し厚みを感じさせる。
香りはウッドとタバコがバランスした、喫煙欲をそそるあのアップマン香。フットからの香りはさらに強い。

ヘッドをフラットカット。
このRGでドローが悪いということはめったにない。案の定、空吸いするとストローのように通る。
フットに火を回すと、甘めの杉。
喫煙する。シダーにくるまれた甘いクリーム。ザクザクした全粒粉のビスケット、ハーブ、アーモンドの皮、遠くに甘草。
煙量豊かで、リッチ。旨味が強くコクが広がる。ミディアム。

甘さとウッド、それにチョークが絶妙にバランスし、甘ったるくもなくタッチが固いわけではない、しかしうまくそれらが調和しえも言われぬ充足感を与えてくれる。

 



中盤はややビターがはしり、テイストにさらなる精妙さが加わる。
背景に流れるウッド。立体的な構成はこのような大きなリングゲージでも如実に現れる。ハバノスの精緻さに感服する。
ブローするとチョークが鋭く立ち、緩慢した口腔が居住まいを正された。

終盤、場がチョークに支配される。
ドライな喫感に収束し、ウッドが立ち上がってくる。
僅かな甘みが逆に強く感じ取れ、喫煙を進めるほどに引きずり込まれていく。
指に熱さを感じても、灰皿に置くことができないほど惹きつけてやまないこのトースト感……!

70分で喫了。
LCDHに外れなし。
だいたい10本入りなので手に取りやすく、満足感も非常に高い。
名前にロイヤルを冠するこのシガー、熟成にもおすすめなのでスモーカーは見て見ぬふりをすることはできないだろう。

LABEL : H. Upmann 【LCDH】