Hoyo de Monterrey Escogidos '19

2019-10-25

スペイン語で「選ばれた」という意味を持つエスコヒドスは、キューバ・ハバナに同名のシガーショップが存在する。当然ラ・カーサ・デル・ハバノだ。
エスコヒドスはLa Casa del Habano専用シガーの23作目にあたる(アンティグア・ヒュミドールなどダブルリングがつかないものも多く存在するのでわかりにくいが、LCDH専用シガーはかなり多い)。
余談だが、LCDH専用のシガーがLa Casa del Habanoではないシガーショップに置いてある場合、それは並行品である。

オヨ・デ・モントレイ エスコヒドスは目を引くパッケージを施されているので一発でわかる。
ダンボールの外箱を開くと現れる、ブラックラッカーフィニッシュのセミ・ボワト・ナチュール。木の色が透けているのでやや赤っぽく見え、金色のロゴがそれに乗せられている。
留め金を外すと現れる、堂々たるダブルコロナが一列に10本。
サイズはRG49x180mm、ビトラ・デ・ガレラ:パコス(ビトラ・デ・サリダ:ダブルコロナ)。サン・クリストバルのエル・モロなどと同じビトラである。

箱に鎮座するシガーは芳醇なウッドの香り。白いオヨのリングと臙脂色のLCDHのダブルリング。だが、何より目を奪われるのはその美しいラッパーだ。
コロラドのこれは、箱の目新しさなどよりスモーカーを強烈に引きつける。

ヘッドをフラットカットしフットに火を回す。
爽やかな乳酸菌飲料のような芳香が漂う。
喫煙すると、柔らかなウッドをベースに石鹸、牧草、アーモンドタルト。香りが非常に華やか。
やはり乳飲料のようなコクがある。フルーツ・オレを連想させる。ライト。
やがてポン菓子のような甘みと、魚介を煮詰めたようなうま味が立ち上がる。

 

中盤、さらに口当たりはすっきりシャープになり、ライトなのに鋭いという喫感が楽しめる。
ナッティーなテイストが伸び、それに引かれるようにフローラルも大きく開く。
アロマも合わせて、非常に華々しいタッチだ。

終わりに向かっても、終始穏やかな喫感は続く。クルミ。やがて強固な根が張っていく。
ブローするともったりと濃い白粉が噴出する。
ナッツはやがて硬度を増し、硬く樫の木へと変化する。コーヒー豆、ややアーシー。

90分で喫了。
LCDHにハズレなし。華やかな雰囲気を体現した素晴らしいシガーだ。
最近では少ないダブルコロナも非常にポイントが高い。大きなシガーは問答無用で美味いが、このシガーも予想通りに満足のいくものだった。

LABEL : Hoyo de Monterrey 【LCDH】