コロナス・セニオールは2002年までマシンメイドだったパルタガスの一連のシガーのひとつ。現在はハンドメイドで販売されており、ジュニオール、デ・ルクセとともにパルタガスのチュボスシガーの3本の柱をなしている。
サイズはRG42x132mm、ビトラ・デ・ガレラ：エミネンテス（ビトラ・デ・サリダ：コロナ）。
1960年代から発売されているが、2010年からは現行のチュボスに変更され、2017年に3本入りペーパーパックが廃止されてからは25本入りドレスボックスで提供されている。

チュボスから取り出してシガーをチェック。
ラッパーはコロラドで、やや葉脈が目立つ。表面はオイリーで鼻を近づけるとタバコ香が香る。
ヘッドをちょんとフラットカット。ドローは問題ないので、フットに火を回す。ウッドの芳香。
喫煙すると、まろやかなウッド、レザー、ぴりっとアクセントのペッパー。
喫感はフルだが、キックは強くない。チュボスの内側のシダーの効果か、トゲトゲしたタッチは皆無でパルタガスのうま味だけが素直に現れる。全粒粉のクッキー。杉の落ち葉。

中盤はウッドが伸び、紅茶のような深い味わいが楽しめる。
ビターは強くなく、パルタガスとしてはライトな感じといえる。レザーも重苦しさはなくからっと軽快だ。そのぶんアロマを強く感じられ、複雑なブーケを楽しめる。

終盤、やや強さを増すが尖りすぎず、おおらかなレザーの息吹を楽しめる。
現れたコーヒーがレザーと絡み合い、繊細で立体感のある味わいが最後まで続く。

50分で喫了。
メジャーなブランドであるパルタガスでもチュボスはあまり手に取られないが、このブランドのゲートウェイとしても申し分ない。
むしろチュボスの持つシガーへの効果や利便性がスモーカーに認められて、多くのファンを生む潜在力は非常に高いと思う。