Juan Lopes Selección No.4 2010 ER Asia Pacifico

2021-04-13

ファン・ロペスからアジア向けの初めてのエディシオン・レヒオナル、それがこのセレクシオンNo.4だ。
アジア向けERが少なかった時代、このシガーは大いに歓迎された。
サイズはRG52x156mm、ビトラ・デ・ガレラ:ピラミデス(ビトラ・デ・サリダ:ピラミデ)。モンテクリストNo.2アップマンNo.2と同じビトラだ。
ファン・ロペスはスタンダードラインナップのセレクシオンNo.1・2とERからNo.3・4・5が存在するが、なぜ2でなく4がピラミデなのか?
それはハバノスのたくさんの謎のうちのひとつである。ちなみに25本入りSBNで4000箱が生産された。

葉巻を観察する。
表面はコロラド。油分はあまり感じられない、なめらかな肌触り。香りは枯れたウッド。ヘッドは完全に融合しており、高い技術を感じさせる。

ヘッドをフラットカット。ドローをチェックしてフットに火を回す。
立ち昇るウッド、そしてベビーパウダーのような香り。喫煙する。
ビターチョコレート、樫の木、黒糖。
ビターな中に、粘性の高い甘さが潜んでいる。ウッディな枯れ感が出ているが、この強烈な甘さを隠し持っていることに驚く。ミディアムフル。
灰を落とすと鼻に抜けるペッパーが小気味よい。華やかでクリーミーなタッチ、ほどよい重みはしっかりとファン・ロペスの特徴を示している。


中盤、白墨と白粉がほのかに上がってきて、華やかさが際立つ。
ビターはアクセントほどに奥へ引っ込み、はっきりとした輪郭に立体感が浮き出る。うま味が強烈に立ち味蕾を刺激する。潮汁のようなアフター。

リカットして終盤。ピラミデはリカットが容易で、終局に至ったシガー特有の強い喫感を和らげることが出来る。一種の味変でもある。
やや遠くなった白粉のニュアンスと、ウッドとビターが香る。
強いタバコ感と黒糖に収束し、70分で喫了。

10年を経てまろやかな骨格が浮き出し、うま味を強く感じる仕上がりへとなっている。
現代ではボリュームを想像させる大きさだが、スムースに喫了までいけるそのタッチはさすがERというところだ。

LABEL : Juan Lopez 【Aged】 【Edicion Regional】