Romeo y Julieta Petit Princess '00

2022-07-11

小さくとも傑作揃いなのがハバノス。多くのビトラを輩出したブランドには、多くの小さな名作が揃っている。
ロメオ・イ・フリエタにもそれは多い。このペティ・プリンセスは以前はペティ・プリンスと呼ばれていた。
サイズはRG40x102mm、ビトラ・デ・ガレラ:ペルラス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。25本入りドレスボックスで、1960年代から2012年まで生産されていた。

獣的な香りをまだ蓄えている。
ラッパーはやや薄いコロラド。20年以上の時を経て、ラッパーは収縮して皺が寄っている。表面の油気も薄い。

フラットカットしてフットに火を回す。
立ち昇る白樺の皮のニュアンス。
喫煙すると、ドライなタッチの繊細なウッド、アフターにほんのりビター。
酸味の効いたストーンフルーツ、柏餅の葉、白餡。
わずかな振幅で様々な表情が顔を出す。何の変哲もない小さな葉巻、だが良い意味で見た目のイメージを裏切る。


海老の頭を焼いたような香ばしさが現れて驚愕する。
突然ぶっこまれたうま味に目を見開く。

ここまで輪郭までリアルなテイストには、大きな葉巻でもあまりお目にかかれない。
集中して吸っていると、どんどん短くなっていく。
終盤、ブローするとメロウな白粉が咲く。アフターにはきつめのハーブ。
グラス(草)メインの味わいだが、変化の幅が広く、最後まで花やレザーを行ったり来たり。

30分で喫了。
若いときはとくに図抜けたところはないものだったが、熟成を経て大化けしている。
すべてのハバノスにはポテンシャルが秘められている。
正しい環境と長い時間がそれを花開かせるのは間違いない。

LABEL : Romeo y Julieta 【Aged】