ショートフィラーでおなじみのホセ・L・ピエドラ、ペティセトロスだ。
サイズは38×127、ペティセトロスJLP（ショートパナテラ）。相変わらずのJLPである。
簡易的にセロハンでくるまれた、他のキューバンシガーと違う扱いを受けるピエドラ。しかしインターナショナルブランド、甘く見てはいけない。

香りは乾いた獣臭。朽木。
くすんだコロラドのラッパーは引き攣り、節くれだち、処理が甘いのか緑の斑点がところどころにある（青カビではない）。フットを見てみると楕円になっており、うーんこの感じがピエドラ。

ごつごつしたヘッドをフラットカットして空吸いしてみるとさすがショートフィラー、呼吸のようなドロー。
ヘッドを焦がす。燃やした松ぼっくり。
最初のひと口目は油っぽい甘さがどろりと落ちてきた。が、このインパクトはひと口目のみ。
木質系のあっさりしたビターの奥にほんのり甘みが隠れている。
白い灰を2センチほどで落として強く喫煙するとコクが強調され、小麦の濃いパンのような味わいが出る。
ボディはミディアムライト。

ウッディとビターが絡み合ってそれでいて軽快。妙な言い方だがサクサク吸える。
煙を吐いた後のアフターも立派にキューバンシガー。
樹の味わいは濃ゆいが重々しくはない。

ショートフィラーは燃焼が早い。終盤、密度を増した煙にわずかにペッパーが混じり、コクが深くなる。
乾いた木質感は平坦になり、40分で喫了。
変化や複層の味わいはキューバンシガーを吸いなれた人には乏しく感じるかもしれないが、葉巻は吸うタイミング。午前中の空いた時間にコーヒーなんかと楽しみたい葉巻だ。