Jose L. Piedra Cazadores '12

2015-06-03


ホセ・L・ピエドラ。1880年に設立され、1990年に一度消えたブランドだ。そしてすぐ、1996年に復活――

グローバルブランドだが、あまりなじみのないブランドだ。コイーバやモンテクリストやロメオと並んでピエドラのブランドロゴが並んでいると、ちょっと首を傾げてしまう。葉も居並ぶグローバルブランドで使用されるブエルタ・アバホよりも落ちるブエルタ・アリバ産……。

 
さて、カサドレスである。サイズは43×152、カサドレス・JLP(ロングコロナ)。
JLPとはなんだ?と思ったが、マシンメイドのピエドラはサイズにかなりの隔たりがあるので便宜的にこのような呼称にしているのではないだろうか。
一本取り出し、しげしげと眺める。ラッパーは縦横に葉脈が走り、こりゃもうバインダー一歩手前なんじゃないかという外見。
ボコボコと節くれだち、葉脈に沿って隆起したそのなりはいかにも粗野だ。
そこに白く光るようなこざっぱりしたリングのコントラストがなんとも目を引く。この白いリングは三代目のリングだ。
鼻を近づければ古木に獣臭。色はコロラド・マデューロ。

 

 

ヘッドをフラットカットして空吸いする。ショートフィラー&マシンメイドのストローのようなドロー。
フットを炙ると、古い角材を焦がしたような香り。
わかりやすい甘さの中に焦がしたトーストの苦さ。木質感。コクも感じられる。が、調子に乗って吸い込みを強くすると立ち現れる強い辛みがすべてを消し飛ばしてしまう。注意深く吸い進める。喫味はミディアム。
予想に反して灰は真っ白い。余韻は甘く、煙自体はビターでやや辛い。
 
中盤、強く喫煙すると爽快なペッパーが顔を出す。コクが増し、旨みも濃くなる。
喫味はねっとりと粘度を増す。渋みの前兆が見え隠れする。
残り5センチほどでコクを保ったまま渋みが顔を出す。途中、生肉の味を感じた。
 
60分で喫了。
じわじわと浅い角度で変化するビトラだが、デイリーで吸うぶんにはとてもよいビトラだと思う。
熟成させたら一体どうなるのか見当も付かないので、古いピエドラもあれば吸ってみたい。

LABEL : Jose L. Piedra