Saint Luis Rey Petit Coronas '03

2015-06-03

 

セリーAやレヒオスで見慣れたサン・ルイ・レイのリングがペティコロナについていると、最近はやや違和感を覚えるようになってきた。

サイズは42×129、マレバス(ペティコロナ)。2010年にディスコンになっている。50CABものはさらに早く2003年に終了となった。
 

強い樹の芳香。ラッパーは滑らかだが、経年変化で葉巻自体が硬くなっている。

四角いフットをくわえて吸ってみると、ドローは通る。
ラッパーは明るいコロラド。リングの経年劣化は少ない。表面の引き攣れやしみも少なく、きれいなビトラだ。
 
フットを炙ると、香ばしいウッドが立ち昇った。喫煙する。
うまく乾燥させた薪が燃え盛る、温かみのあるウッド。ビターがアクセントとなり、ナッツとウッドの噛み合わさった旨みが舌を刺激する。ミディアムフルボディ。
芯には甘みがある。強喫煙するとガス香、白粉、その奥に樹の髄の甘みといえるような雑味のない甘さが隠れていた。
 

中盤、葉巻の内部が蒸れてきてウッドはますます豊かにコク深くなり、コーヒーのようなアロマに満たされる。
ペティコロナと侮る気などないが、チャーチルを吸っているのか?という錯覚に陥り何度か葉巻を持つ手を見る。それだけ懐が深い。
 
終盤にはさらにナッツが薫り高く、力を増してくる。
揮発性の味が漂い始め、終局に向かって味わいがどんどん濃くなっていく。
最後には太い木の根に絡めとられ、燃え尽きた。60分で喫了。
強く味わい深いが、このサイズなら午前中でも楽しめる。
もちろん夜に最後の一本にキメるのもいい。もっと気軽に楽しみたいが、残り少ない。非常に残念。

LABEL : Saint Luis Rey 【Aged】