Hoyo de Monterrey Epicure de Luxe '12

2015-09-29

 

まず見た目のインパクトがすごい。

オヨ・デ・モントレイ エピクール・デ・ルクセはその特別にあしらわれたリングとラ・カーサ・デル・ハバノのダブルリングの派手な効果で、まるでドミニカンシガーのような外見となっている(もっとも、同ブランドのサン・ファンや最近リリースのアップマンのおかげで見慣れてきた感がある)。

エピクールはこれでNo.1、No.2、エスペシアル、ダブル・エピクール、デ・ルクセと揃い、ル・オヨのシリーズをしのぐ勢いだ(2013年のエディシオン・リミターダのグランド・エピクールまである!)。

 

サイズは52×115、マヒコス(ペティ・ロブスト)。扱いやすいサイズだ。

ニスなしSLBで10本入りの箱を開く。

コロラド・マデューロのラッパーは滑らかで、手触りが良い。キャップはがっちりとラッパーに同化している。

香りはオヨ特有の柔らかな木の芳香で、柔らかなおがくずのような香りもある。

 

シザーでフラットカット。フットに着火すると、立ち昇る甘いウッドのアロマ。

喫煙すると、甘い大木の髄液とでもいうような味わいが口中にあふれる。

柑橘類の皮、ザラメ、古い杉材、アーモンド、わずかにレザー。

ふくよかでボリューミーな煙は、乳酸菌飲料のようなニュアンスを感じる。

 

 

強喫煙すると、尖ったミントが顔を出し、凄まじく太い木の幹が傲然と振り下ろされる。後に残るのは焼け野原だ。

 

ウッドが様々な表情を見せることに驚く。

広く、深く、立体的で、軽やかに柔らかく、堅く重厚。それら全てを抱え込んで味覚のチャンネルを最大限開くよう無言で要求してくる。

 

中盤までくるとリングを剥がす必要がある。

甘さとウッドは鋭さを増し、強弱をつけて喫煙をコントロールすると面白いように変化していく。

ウッドをかき分けると、白粉のようなニュアンスを感じる。紫色のダリアを見た。

 

終盤、ウッドの火の塊となったデ・ルクセは、はっきりと感じる花の輪郭を残した。

50分で喫了。

LCDHの安定した品質、オヨの滋味深い味わい。

短い夢のような、そんな葉巻。

LABEL : Hoyo de Monterrey 【LCDH】