San Cristobal de La Habana O´Reilly '09

2015-06-03

 

1999年に新たに創設されたサン・クリストバル・デ・ラ・ハバナはキューバシガーの中でも若いブランドだ。

基本の4種類はキューバにある砦から命名されており(モロ砦とかが有名かな)このブランドのみのサイズもあるユニークなラインナップになっている。
ラ・カーサの品はセントロ・ハバナの著名な通りから命名されており、このオレイリーもオレイリー通りから名づけられている。
9回目のハバノス・コレクションシリーズとして20本入りが1000BOX、2009年にリリースされたこのオレイリーのサイズは迫力の56×160でオレイリー(ダブル・ロブスト)。個人的にはサン・クリストバルで最高のビトラだと思っている。
 

豪勢な本型のヒューミドールを開けた瞬簡に立ち昇る、木と強いタバコの香り。色はコロラド・クラロ。
太いゲージは非常に迫力がある。しなやかなラッパーの表面をなでると、その質の高さに驚く。なんとも重厚な趣だ。刃を当ててフラットカットする。空吸いするとドローは呼吸のようにスムーズだ。
 
口径が広いのでゆっくり時間をかけて着火すると、ナッツの香りが漂う。
ひと吸いすると背景に広大な木質感。魚介の出汁のコク。そして薄いコーヒー。
煙の質がしっとりとまろやかで濃厚だ。密度のある煙はミディアム。暴力的ですらある煙量に翻弄される幸福をしばし味わう。まったり。
4センチで灰を落とす。強く喫煙するとハーブの影にわずかに化粧香がちらりと見える。
まったりとオイリーな味わいはバターキャンディを髣髴とさせる。
 
 
中盤、オイリーはややなりをひそめハーブの爽やかさを伴ったチョコレートが立ち現れてきた。灰は白く美しい。
このサイズを片燃えさせずに均一に燃焼させるのはやや難しいが、非常に綺麗に燃える。
 
終盤にかけてまたも変化を見せ、クリーミーな口当たりに様相を変えてきた。
木質感の広がりを見せたまま、ヘーゼルナッツ、そして控えめなペッパーを感じた。
忘我のまま120分で喫了。ディスコンが決定したビトラがあり、ラ・カーサも数少なくなってきたこのブランドはこれからどうなるのだろう。
それにしてもブックヒューミドールシリーズの質の高さには恐れ入る。

LABEL : San Cristobal de La Habana 【Special】