Diplomaticos No.2 '06

2016-09-26

Diplomaticosのレギュラーラインのなかで唯一残っているビトラがこのNo.2だ。

サイズはRG52×156mm、ビトラ・デ・ガレラ:ピラミデス(ビトラ・デ・サリダ:ピラミデ)。1966年に発売が開始され、25本入り化粧箱で展開されている。Cohiba登場の年だ。

10年を経たコロラドラッパーの表面には細い葉脈が浮き出ている。フットは四角くなり、全体的に薄くブルームが浮いている。茅のようなウッド系の芳香を放っている。フラットカット。ピラミデスやベリコソス、ペルフェクトのヘッドは古いものでもカットしやすい。

 

フットを炙ると綿菓子が立ち昇る。

喫煙すると、木のボウルにたくさん載せられた全粒粉のビスケット。ウッドが強く、奥にナツメグとブラッドオレンジピール、巻き藁、ほのかにホワイトペッパーの予感。雫のように舌にぽとりぽとりと落ちてくるような、波動のような甘み。

ミディアムフルボディだが歯茎に噛み付くタンニンは薄くライト。

緻密な灰を3センチほどで落として強喫煙すると、ホワイトペッパーと甘いウッドが爆発する。そして長くあとを引くナッツ。

塩キャラメルのように、相反するテイストに手が止まらなくなるように、このシガーもスモーカーの手を離れてくれない。旨みもコクも強烈、というわけではないが何となく残るのだ。それをもう一度確認、もう一度と灰が伸びていく。

ほんのりスパイスとまったりしたウッドが陽気な気分にさせてくれる。中盤の喫味は非常に穏やかで一段降りてミディアムに。灰を落として吹き戻すと、さっと風のようにピカンの皮、ハーブが抜けていく。爽快。

 

終盤はボディが太くなってくる。ペッパーが濃く、ウッドも深く伸びてくる。

吹き戻してやるとヤマモモのような味わい、小麦のアロマ。

80分で喫了。

Montecristoと比較すると、何となく和風のニュアンスを感じるのは錯覚ではないはずだ。若い箱も非常に美味いが、熟成にも適したシガー。普通に入手できるので、手元に置いておく事を推奨する。

LABEL : Diplomaticos 【Aged】