Hoyo de Monterrey Epicure Especial '11
2017-02-17
エピクール・エスペシアルはオヨ・デ・モントレイのエピクールシリーズのひとつだ。
最初は2004年のエディシオン・リミターダとして発表され、その圧倒的人気で通常商品として2008年に改めてリリースされた。サイズは同じである。
RG50×141mm、ビトラ・デ・ガレラ:ゴルディトス(ビトラ・デ・サリダ:ロブスト・エクストラ)。
10本入りと25本入りのSLB、チュボスに収められた3本入りのペーパーパックがある。50本入りSLBは2012年に終売となった。
一般のオヨのリングと、他のエピクールシリーズと同じように独自のダブルリングを持つ。長さは他のエピクールNo.1とNo.2の間だ。
一本取り出してみる。ソフトなウッドの香り。レザーやタバコ香は感じられない。杉の薪を嗅いでいるかのようだ。
ラッパーはコロラド。紅白のリングのコントラストが鮮やかだ。表面の葉脈は少なく品質の高さが分かる。
フットを吸ってみる。余裕のあるリングゲージでドローが通る。フラットカットし空吸いしてみても結果は同じだ。
フットに火を灯すと、豊かなウッドがゆらりと上った。喫煙する。
木の甘み。ウッドをベースにした、さらさらと粘度の低いタッチの蜜だ。
カシューナッツ、ドライマンゴー、ほのかにインク香。ビスケットの香ばしさも感じる。ライト。優しい喫味。
ソフトだが薄いという意味ではない。うま味もコクも充分にあり、一本筋の通ったウッドが鋭い。澄んだ味わいはしっかり厚みがあり立体的だ。
強喫煙すると微量の胡椒と木の実のタルトが現れ、リッチなテイストにうっとりする。
中盤はナッツの甘みが加速し、清々しい朝の森を思わせる。やや炭酸感が出て爽やか。リングの白が目に痛い、ビジュアルイメージ通りのテイストだ。
背景にインクがにじみ、複層的なうま味が続く。
リングを外して終盤、ビターなテイストが涌き上がる。切り株の根っこといったところか。
ウッドに絡むビターが小気味よく、吹き戻しで喫煙をコントロールするとその振幅で変化が無限に楽しめる。
70分で喫了。
エピクールシリーズとル・オヨ。オヨを支える二本の柱のひとつ、エピクールのコアとなるシガーだ。
口当たりの良いこのシガーは愛煙家が手元に置くべき一本だ。
LABEL : Hoyo de Monterrey