Cohiba Siglo Ⅲ '17

2018-01-15

シグロ3はLinea1492のひとつ。Linea Clasicaよりマイルドなタッチとされている。
サイズはRG42×155mm、ビトラ・デ・ガレラ:コロナス・グランデス(ビトラ・デ・サリダ:ロングコロナ)。
1994年にリリースされ、25本入りニス塗りSLB、または5本入りペーパーパックで提供されている。

ラッパーはコロラド・クラロ。
フィラーから染み出したオイル分が表面ににじみだし、まだらになっている。鼻を近づけるとブランデー様のまったりとした香気、ほのかに納豆。
ホログラムが入った現行のリングがぎらぎらと挑発してくる。
フットを吸ってドローをチェックし、ヘッドをフラットカット。今度はフットを咥えて吹いて切りくずを飛ばし、ヘッドを咥えて空吸い。ドローはスムーズ。
フットに火を灯すと、間髪入れずに甘い煙が立ち昇る。

喫煙する。和栗のモンブラン。深いコク。
レザー、ウッドの浅い層を抜けると蜂蜜、マロングラッセ、セージ、生クリーム。アフターにアクセントのほんのりビター、迸るうま味。ミディアム。
強喫煙すると焼き栗に変化し、ふわっと白粉が香る。

 


しばしコイーバ味を堪能していると、中盤は栗の皮の風味が立ってくる。
たばこ葉を燃やした煙というのは本来ドライなタッチだが、ウェットなような、艶のあるような、そんな感触の煙だ。煙にまみれる喜びが楽しめる。
ブローするとはっきりと栗の輪郭が掴める。これ一本で、いくつものデザートプレートを味わっているような充足感がある。

終盤は味わい深いビターが加速し、ウッド感が増す。ブローを適宜挟みながら喫煙すると、あっさりとした青リンゴのような淡い甘みと酸味が楽しめる。
味わいの立体感、広大さは相も変わらずでコイーバの偉大さにあらためて驚かされる。
最後に肉厚の烏賊の薫製のような喫感を残し、60分で喫了。

コイーバを抜きにしてシガーを語ることなどできない。

LABEL : Cohiba