Vegas Robaina Unicos '11

2015-06-03

 

ベガス・ロバイナは1997年に設立された比較的新しいブランド。
2010年に亡くなられた「ドン」の称号を持つひとりである“ドン”アレハンドロ・ロバイナの農園に因んで名づけられた。
農場は一級品のタバコ葉の産地ブエルタ・アバホの中でも最高のラッパーを産出することで知られている。その葉を惜しげもなく使い高品質な葉巻を世に送り出すことで知られている。
ドン・アレハンドロの息子であるカルロス・ロバイナはキューバのLa Casa del Habanoの元祖である5ta y 16 La Casa del Habanoにいつもいらっしゃるのでキューバに行ったら会いに行こう!

さて、ユニコスである。
香りを嗅いでみると、濃いレザーの香りが印象的だ。強いタバコ香。熟成途中なのでラッパーにオイルが染み出して所々が斑に染まり、荒い縮緬のような表面になっている。
色はコロラド・マデューロ。ピラミデらしくヘッドはがっちりと巻かれている。
フラットカットして空吸い。ドローは極上。

着火すると、カカオチョコレートの香りが立ち上がる。
ひと吸いすればコクのある木質感。木の旨み・甘みを感じる。強さはフルボディに入れても良いだろう。芳醇なまろやかさだ。
しばらくすると旨さ甘さの中に芽のようにあったビターさが開いてくる。
葉巻の内部が蒸れてくるに従い、だんだんと主張が強くなる。ビターと言っても単純な苦さではない。タンニンぽさはなく、ハーブのそれに近い。ハーブの蜂蜜漬けでも舐めているような感じだ。

 



中盤、完全にビターが花開き、木質感を背景に持つ、いい感じに苦み走ったフルボディシガーに。
このテイストは、どちらかというとキューバンシガーっぽくない。ドミニカンに近いか?
コク・旨みは完全にキューバンのそれだが、吸いなれた人は「おやっ」と思うだろう。面白い。

終盤は乾いた赤土が猛然と追いかけてくる。
ともすると序盤から続いていた木質感などを蹴散らすような勢いだ。喉が渇く。外国の土砂漠にいきなり放り出されたような感覚に陥る。

80分で喫了。最後に苛烈なビターが舌を焦がしていった。
個人的には、この葉巻は「初めて葉巻を吸う最初の一本」にはオススメできない。シングルモルトで言ったら非常にピーティなボトルにようなもので、色々と吸ってみてからチャレンジして「おお、こういうものもあるのかぁ~」と納得してもらいたいビトラ。

LABEL : Vegas Robaina