オヨ・デ・モントレイ ル・オヨ・ドゥ・グルメ。以前にもいくつか記した、ル・オヨのシリーズのひとつだ。過去のビトラの中で、最もスリムなもののひとつ。

ドゥ・グルメはサイズRG33x170mm、ビトラ・デ・ガレラ：パルマス（ビトラ・デ・サリダ：スリム・パナテラ）。
1960年代頃にはすでに存在が確認されていた。
50本入りSLBや100本入りのカホンと呼ばれるケースで販売されていたが、現在は25本入りSLBを残すのみだ。

ラッパーはコロラド・マデューロ。
表面の感触は固めで、葉脈が尖っている。オイル分とブルームの残滓。
香りはウッドが支配的。フットを吸うとドローが通った。

ヘッドをフラットカットし、フットを咥えて吹いて粉を飛ばし、フットを炙る。
若干の甘みを感じる薄い煙。喫煙する。
和菓子系の優しい甘みを含んだ、伸びやかなウッド。
ドライマンゴー、チョーク、アーモンド、わずかにカカオを含んでいる。ライト。
 

パナテラのようなエレガントなビトラは、すでにクラシックの域に達している。
喫煙には技術を要する。現代の主流のごんぶとビトラより気持ち浅く吸う。
浅く石鹸のような芳香が現れ、その細い見た目からは想像できないようなブーケになぶられる。
ブローすると華やかさが一気に開花する。澄んだ白粉の風が吹き込み、清涼感さえ感じられる。

背景に薄く膜のように広がるウッドはどこまでも軽快で、濁ってえぐ味へと落ちることはない。（そもそもハバノスにえぐ味を感じる場合は、葉巻の出処か管理が悪いか吸い方が悪いので、見直してみる必要がある）
終盤はぐんぐん濃度が上がり、オヨの範疇を超えるほど濃密な花の香り。
全体的に持ったりした感触は一度も現れず、全て直線的だったり拡散するようなテクスチャを持ったテイストだ。最後は華々しくなカシューナッツを放つ。

50分で喫了。
クラシックなビトラに触れたいときは迷わず選ぼう。
オヨ・デ・モントレイは懐の広いブランドなので、各種ビトラにサイズもボディも全てが揃っている。