La Gloria Cubana D No.5 2017 ER Espana

2019-05-07

D No.5」といってもパルタガスではない。これはラ・グロリア・クバーナだ。
La Gloria Cubanaのエディシオン・レヒオナル、D No.5。
スペインなのでタバカレラのオーダーだ。生産数は、一箱10本入りでなんと50000箱。過去に類を見ない生産数である。

サイズはRG50x110mm、ビトラ・デ・ガレラ:D No.5(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。パルタガス セリーD No.5と全く同じビトラである。
特筆すべきなのは、ドレスボックスに印刷された装飾の模様がLa Gloria Cubana Tainosを模したものであることだ。La Gloria Cubanaは伝統的にERも含めて木製の箱がほとんどだが、タイノスもドレスボックス。にくい演出に感心する。

箱から取り出し香りを確認する。レザーと、ほのかに蒸留酒のような発酵感。
ラッパーはやや濃い目のコロラド。そこまで高品質というわけではないが、表面はにじみ出たオイルでてかっている。
グロリア・クバーナのリングに"ESPANA"のレヒオナルのリングをまとう。

ヘッドをフラットカット。切り屑を落とし、フットに火を灯す。
甘い香りが漂う。
喫煙する。全粒粉のクッキーと夏草が弾けた。
分厚い鞣し革、ナツメグ、ストーンフルーツ。まず強く感じるのがこれらのテイストで、背景に広くピカン。アフターにわずかにビタースパイスを含む。ミディアム。
ナッツとビターのバランスが素晴らしい。リッチなアロマもLa Gloria Cubanaの系譜を引いているところが頷ける。

 


中盤はカンゾウのような風味が顔を出す。
ブローすると皮付きアーモンドが口いっぱいに広がる。
ビター感は和らぎ、マッティーな喫感が全体を支配する。様々な味わいのグラデーションのように広がるナッツのテクスチャの繊細さに唸る。

終盤はやや喫味が強くなり、ウッドが伸びてくる、オーク。
若いチェリーのような風味がアクセントとなり、目がさめるような爽やかな風を感じる。
まろやかな丸みを帯びた柔らかなウッドのアフターを残した。

50分で喫了。
Ramon Allones シルバージュビリーの欄でも述べたワイドチャーチルとの対比のように、このビトラもPartagas D5を頭に浮かべたり実際に吸い比べをすると非常に面白い。スタンダードラインのLa Gloria Cubanaもあればパーフェクトだ。シガーのレシピという深い面白さに触れられる。
このシガー自体の完成度も非常高い。生産数が多いので気兼ねなく入手できる。まだER未体験という方にもおすすめしたい。

LABEL : La Gloria Cubana 【Edicion Regional】