Belinda Coronas 90s

2015-06-03

 
ベリンダは1882年に創設された古いブランドだ。すべてマシンメイドで作られ、セロハンに入れられている。
2005年までにすべてのビトラは廃止された。しかしコロナスのみサイズを変え、プラスチックチューブ入りとなりハバノスS.A.のライセンスの元、インテルナシオナル・クバーナ・デ・タバコスからその年に再度販売が開始された。が、現在ではその1種類もおそらくディスコンとなっていると思われる。
 
このコロナスはその初期のタイプとなる。1989年に生産が開始され、2005年にはディスコンの運びとなった。
サイズは40×140、クレマス(コロナ)。

セロハンから取り出して鼻を近づけると、芳醇なタバコ香。濃い黒土。

木の根のようなごつごつしたラッパーだ。葉脈が走り、節くれだっている。形はやや四角くなっており、マシンメイドのためヘッドはやや三角形。このビトラはマシンメイドだがロングフィラーだ。
フラットカットする。ドローは良好だ。古ぼけた紅茶葉のような濃い風味がある。
 

焦げた古木の塊。テイストは甘く濃い。ミディアムフル。
黒土の味も感じる。そしてへヴィなビター、これは漢方薬……
ひと口目の甘さは消え、苛烈なビター。鈍いタンニン。
3センチほどで灰が落ちる。灰は黒みがかったグレー。
アーシーなビター。そしてアフター、口中に感じる仄かな甘み。バランスが素晴らしい。
 
中盤、ビターさはやや落ち着き、木質感がせりあがって来る。それに伴って甘みも息を吹き返す。半分にわかりやすくはっきりと分かれるビター&スイート。テイストの輪郭がだんだんとはっきりしてくる……深煎りのコーヒー豆、そして花蜜、乾燥させた柑橘系の皮だ。
フィニッシュに向かって、さらに変化する。ひときわ強くビターが持ち上がってくる。
50分で喫了。ノスタルジックな味わいで、変化も楽しい一本だった。

LABEL : Belinda 【Aged】