Partagas Presidentes '15

2019-07-26

プレシデンテスはパルタガスの現行スタンダードラインの中で唯一のペルフェクトだ。
LCDHも含めるのであればサロモネスもそれに並ぶ。

このシガーの伝統的なシェイプはレトロを感じさせる。葉巻の歴史の中でシェイプがペルフェクト→パナテラなど細く長いエレガントなシェイプ→ロブストを軸にした太く短いシェイプ、と時代のニーズにより移り変わり、なかなか手が伸びない人も多い。

サイズはRG47x158mm、ビトラ・デ・ガレラ:タコス(ビトラ・デ・サリダ:ペルフェクト)。
現在は25本入りドレスボックスのみでの展開になるが、1960年台に販売が開始された歴史のあるシガーなので、セロファン入り5本・25本のボックス、ペーパーパックの5本入りなども過去には販売されていた。

葉巻を観察する。
ペルフェクトはクアバだけのものではない、といわんばかりの形。
キャップはラッパーを深く噛み、ヘッドをきつく縛り上げている。フットはわずかに口を開き、全体がふくよかな流線型を描く。
香りはパルタガス特有のレザーみが強く、ラッパーはコロラドだ。

ヘッドをカットし、細いフットに火をつける。ペルフェクトのフットをカットする必要はない。
香り立つ煙はウッドが強い。
ごく小さい炎では、フィラーを通すと味わいが非常に薄くなる。なので火をつけた初っ端は喫感が非常に軽い。軽いタバコ感だ。
しかし燃え進むほどに徐々に炎の径が大きくなり、急激なテイストの変化を表す。ペルフェクトの特徴である。
レザーを背景にクルミ、分厚いシダー、小豆餡の甘さ。フル。
控えめな甘さがうまみを強く感じさせ、コクも深い。


中盤はウッドが鋭くなってくる。
パワフルなスモークはまさにパルタガスのそれだが、鼻の抜けるときに若干の石鹸を感じる。硬さの中にもマイルドさが隠れており、思わず勢い込んで喫煙してしまいそうになる。フェンネルシード。生アーモンド。

終盤、ミシミシと根を張るようにウッドが硬化する。
ブローするとストーンフルーツが現れ、外見に恥じない変化の応酬を見せる。
小麦っぽいタッチにホワイトペッパー。終盤の力強さはまごうことなきパルタガス。

70分で喫了。
オールドスクールなパルタガスはシガーの原点を教えてくれる。
最先端の形ではないが、チャレンジする価値は大いにある。

LABEL : Partagas