San Cristobal de la Habana La Punta '11

2019-08-11

ラ・プンタは他のサン・クリストバルのビトラと同じように、ハバナの要塞群の名から命名されている。要塞の正式な名前はカスティージョ・デ・サン・サルバドール・デ・ラ・プンタ。1590年から1630年の間に建造されたという。
このハバナの名をいただくブランドは全てハバナ、キューバゆかりの名を持つ。

1999年のブランド設立当初から発売され、25本入りのドレスボックスで提供される。
サイズはRG52x140mm、ビトラ・デ・ガレラ:カンパナス(ビトラ・デ・サリダ:ピラミデ)。
葉巻をよく観察してみよう。
濃厚なタバコ香をまとっている。ラッパーはやや黒ずんだコロラド。オイリーだ。光を反射してぬめるように輝く。リングはおなじみのサン・クリストバルのリングで、ヘッドのキャップの処理もうまくなされている。

尖ったヘッドをフラットカット。フットに火を回す。
甘いカラメルのような香りが立つ。喫煙する。
背景はウッド。オークが強い。
ぐっとくる直線的なきつめの甘さに、燻製ミックスナッツ、バターキャンディ、フェンネルシード。ミディアムライト。
爽快な感じのスパイス香が奥底にあり、重たくはないがしっかりとした存在感のあるウッド、そして明快な甘みとがひとつに収斂し素晴らしい喫感を与えてくれる。

 


太いリングゲージがもたらす煙のテクスチャに唸っていると中盤。
煎った栗の皮のようなタッチが現れる。ブローすると強烈なカシューナッツと優しい白粉が立ち昇る。ナッツはウッドに取って代わり、これ以降テイストの背景に収まる。

終盤、ナッツとビターが絡み絶妙な味わいに昇華。
序盤の甘みとのコントラストが強く、変化が非常にわかりやすい。これぞハバノスの固有のキャラクター。
根本ギリギリまで豊かな風味は楽しめ、どこまでもたわわなナッツが広がっていく。余談だが、シガーの終盤が辛いとかえぐいとかはハバノスにはない。もしそう感じるのなら、管理か入手先のどちらかまたは両方が良くないはずだ。

70分で喫了。
ピラミデはハイクオリティとして知られるビトラだ。
なので、個々のブランドによる個性が把握しやすい。このラ・プンタもSan Cristobal de la Habanaのオリジナリティを存分に楽しめるシガーだ。

LABEL : San Cristobal de La Habana