H.Upmann Propios Edicion Limitada 2018

2019-09-06

2018年のエディシオン・リミターダはRomeo y Julietaからタコス、Bolivarからソベラノス、そしてこのH.Upmannからのプロピオスとなっている。
いすれも劣らぬシガーだが、2015年ぶりのELとなるアップマンをチェックする。
H.Upmannからは2015年にMugnum 56がELとして販売された。その巨大なリングゲージが話題になったが、ELとして求められる水準のクオリティを当然満たしていた。
さて、プロピオスだ。

外箱から取り出すと、アップマンの旗艦サー・ウィンストンを彷彿とさせる豪華なニス塗りSBN。表面にはブランドロゴとシガーの名が金文字に輝く。スモーカーの気分を上げ、非常に期待させるパッケージングだ。

留め金を外し蓋を開けると、ずらりと並ぶ25本のシガー。サイズはRG46x120mm、ビトラ・デ・ガレラ:マレバ・グルエサ(ビトラ・デ・サリダ:コロナ・エクストラ)。Veguerosタパドスと同じビトラである。

一本取り出し観察する。
通常のH.Upmannリングに「2018」の黒金のELダブルリング。
まだらのラッパーは並ぶと猫類の猛獣の模様のように見えてくる。香りは強くレザー。表面はオイリーでマデューロ。そんなに大ぶりのビトラではないが、力を秘めているのが感じられる。

ヘッドをフラットカットし、フットに火を灯す。
杉の大板が燃焼する。喫煙する。
甘さと強いタバコ感。ドライなナッティー、昆布だしのような旨み。
軽快だが、軽いという感じではなく微妙にニュアンスの異なる様々な味わいが複雑に絡み合っている。なのに重さはない。ミディアムライト。
甘みは草系の甘さ。鼻を抜けるときの旨みは濃厚で、香りは白粉を感じさせる。


中盤は白粉や甘みが収束して蜂蜜のようにディープな甘さへと変化する。
草や藁のタッチが振幅を変えながら交互に現れ、時たま濃厚なブラウニーが口腔を満たす。トフィー。

終盤、ダブルリングに達する頃にはビターが走り出す。
ブローすると胡椒の効いたチョコレートのような刺激に満ちたテイストが炸裂する。
ELならではの密度の高いスモークを楽しみ、50分で喫了。

2018年のELではもっとも小ぶりだが、ハバノスはサイズではない。
ELを手に入れて後悔したという話はひとつも聞かない。手に入れられず後悔した話ばかりだ。限定品だが数量限定のヒュミドールなどではないので、必ず喫煙することを勧めたい。

LABEL : H. Upmann 【Edicion Limitada】