デリシアスはもう数が少なくなったショートフィラーのひとつだ。
ショートフィラーのご多分に漏れず、1960年代の製造開始から2002年まではマシンメイドだったが現在はハンドメイドに移行している。

25本入りドレスボックスを開けると、フォンセカ特有の薄紙に包まれたシガーが姿を現す。サイズはRG40x123mm、ビトラ・デ・ガレラ：エスタンダル・マノ（ビトラ・デ・サリダ：ペティコロナ）。
薄紙は端がのりづけされて、リングで上から留められているのでリングを残したまま紙を抜くか、そのまま全部取り去るかで意見が分かれるところだ。

紙をスポッと抜いて葉巻をチェックする。
ボックスプレスで四角くなっている。ラッパーはコロラド。ほぼ香りはしない。あえていうなら紙の香り。
 

ヘッドをフラットカット。フットに火を付けると、漂う針葉樹の枝が燃える香り。
喫煙すると杉の葉の焚き火。小気味良いビター。ライト。
新聞紙、い草、メタリックな喫感。

ショートフィラーは燃焼が早い。
中盤は茹でた大豆のような味に気づく。そしてアーモンドの皮、ウッドが薄く長く伸びる。うま味を感じる。

終盤はナッティーさが大きく伸びる。
ウッドの延長線上にナッツがあるが、その境界は曖昧で喫煙するごとに距離が変わる。
総じて植物性のテイストが強く、背景には常にビターが控えている。

40分で喫了。
ペティコロナをショートスモークとするか否かはそれぞれだが、ショートフィラーの特性で喫了までは早い。
ふとした時に手が伸びるブランドで、あとに残りにくいこのビトラはナイトキャップにも使える。