Partagas Capitols '20

2021-01-12

2015年にクラブキングとともに発表されたパルタガス カピトルズ。ロメオとはやや遅れた時期に実際に販売が開始された。余談だが、リネア・レトロの第三弾としてH.アップマンからレガリアスも同時期に缶入りで発売された。こちらはリバイバルではなく、現行のレガリアスと同じものが収められている。

クラブキングと同じく、5本入り缶が10箱、化粧箱に収められている。リネア・レトロはすべてこのフォーマットなのだろう。
バネ仕掛けの缶を開くと、サイズはRG42x129mm、ビトラ・デ・ガレラ:マレバス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。

チョコレートとレザーが融合したような香り。ラッパーは濃い目のコロラド・マデューロ。表面には葉脈が走り、粗さが目立つ。オイリー。
ヘッドをフラットカットし、フットに火を回す。
葉巻が放つ香りの通り、立ち昇る煙はカカオとレザーの芳香。
喫煙すると、濃いキャラメルのかけられたナッツタルトという風情か。そこにレザーとコーヒーが絡まり、小さなお茶会が始まる。
ほのかなビターが味蕾をくすぐり、それにより逆に甘みが強調される。力強く、あとを引く。フル。


中盤はナッツが伸び、ビターが融合し燻製ナッツが現れる。
チュボスで熟成したようなシガー特有の、丸いコニャックのようなコク。そこにたまに顔を出す、パルタガス特有のゴツッとした岩のような硬質感。
その対比が面白く、スモーカーの心を掴んで離さない。

終盤はまた甘みが伸びる。
ブローするとビターとクルミが噴出する。
キックが強いが後味は穏やか。変化に富むがその振れ幅は穏やかでじっくりと楽しめる。
40分で喫了。

パルタガスが持つ力強さと甘みを手軽に楽しめる佳作。
このブランドのこの辺のサイズはあまり目立たず愛好家も少なかったが、これを機に増えるのではないだろうか。
缶は便利だが持ち運ぶときは湿度に注意。

LABEL : Partagas