ペティ・コンパニアはフランスで発売されたエル・レイ・デル・ムンドのER。
2009年に10本入りドレスボックスの姿で8000箱が生産された。同年にはイギリスで同じERMからショワ・ド・レ・ポーキも発売されている。なぜフランス語の名前のビトラがイギリス発で、こちらがフランス発なのかは大いなる謎だ。
（このブランドの看板であるショワ・スプレームもフランス語だが……）

サイズはRG50x127mm、ビトラ・デ・ガレラ：ペティ・ピラミデス（ビトラ・デ・サリダ：ペティ・ピラミデ）。
ラッパーはコロラド。ややヨレて一部ちりめん状になっている。香りは軽いウッド。
がっちり巻かれたヘッドをフラットカットし、フットに火を灯す。

ウッド、カラメルのような香り。喫煙する。
ビターチックなメープルシロップが開いた。ブーケが広がる。
香木、ローストナッツ、古い蒸留酒のコク。軽快なウッドのミディアムライト。
エレガントなタッチだがしっかりと味わいに筋が通っていて、ぼやけていない。

中盤はさらにソフトになる。
魚介の出汁、レザー、キノコがほんのりと現れる。
リカットするとウッドが太くなりぐっとタバコ感が増す。ピラミデはこのような楽しみ方があるから面白い。

終盤、ふたたびメープルシロップがしたたる。小麦感が立ち、甘めのパンのようなイメージ。
ブローすれば昆布のようなきついうま味が噴出する。
甘みとうま味の奔流の中、60分で喫了。

ゆっくりとした変化を楽しめる、華やかなシガー。
大きな葉巻ではないが、中には楽しみが凝縮されている。