H.Upmann Coronas Minor '19

2021-02-12

2019年で廃盤となったH.アップマンのコロナス・マイナー。
コロナス・マイノルでも呼び方はどちらでも良いが、かつては多く存在したこのビトラは4種類を残すだけとなった。(2021年現在。Romeo y Julieta2種類、Partagas、Punch)
サイズはRG40x117mm、ビトラ・デ・ガレラ:コロニタス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。
1960年代からRG40x116mmで同名のシガーはハンドメイドとマシンメイドの2種類が生産されていたが、2002年のHabanos S.A.のアルタディス傘下入りで行われた合理化で、ハンドメイドに一本化されサイズも若干の変更となった経緯がある。

クリーム色のチュボスを開けると、淡いウッドとレザーの香気が立つ。
表面はややオイリーで、ラッパーはコロラド。葉脈が走り、厚めか。
ヘッドをフラットカット。ドローは問題ない。
フットに火を灯すと、薄く蜜のような甘い香り。喫煙する。
ウッドの背景にさらっとした糖蜜。酵母めいた旨味が広がる。ミディアムライト。こっくりとしたコクがある。
なめらかなクリームのようなスモーク。レザーがアクセント。


中盤はレザーが奥の方から前面に広がってくる。
ビターと甘さが交互に顔を出し、やがてはじわじわとビターが支配的になっていく。
メタリックな喫感も顔を出したり、ソリッドなタッチは序盤からは想像できない。

終盤、喫感はややヘビーに。
ブローするとカラッと爽快なフローラル、キノコ出汁のようなタッチが楽しめる。
ダークローストコーヒーもそこに加勢し、最初のイメージとはまるで違う表情を見せる。

40分で喫了。
短い体躯からは想像もつかない変化を最後まで見せ、チュボス特有のこっくりとした味わいも楽しめる。
チュボスに根強いファンがいる理由がよく分かるシガーだ。
廃盤となったが市場にはまだ豊富にストックがあるようなので、熟成用に確保しておくのも手だろう。

LABEL : H. Upmann