Bolivar 108 2010 ER España

2021-05-19

108はキューバの元宗主国スペインから限定発売されたボリバー。意外なことに、2021年現在でスペインERのボリバーはこれだけである。
サイズはRG46x143mm、ビトラ・デ・ガレラ:コロナス・ゴルダス(ビトラ・デ・サリダ:グランコロナ)。エピクールNo.1と同じビトラだ。10本入りドレスボックスが4000箱生産された。

葉巻を観察しよう。
ラッパーはオイリーでテカテカと光っている。表面はややまだらなコロラド。しっとりとした感触を持つ。
香りはレザーとウッド。やや小さめのボリバーのリングにERのダブルリング。

ヘッドをフラットカットし、空吸いしてドローをチェックする。
フットに火を灯す。レザーのガッチリとした香り。
喫煙するとビターとレザーの奔流にあっという間にさらわれた。ストロング。
ミシミシと音を立てそうなほどタニック。スマートな外見からは想像もつかないほど、ボリバーのハード側に振り切ったテイストだ。
初っ端のパンチには驚いたが、吸い進めると若干落ち着いてくる。それでもフルボディの荒々しいタッチはまるで擦り傷でも負いそうだ。
その中にもはっきりした輪郭でうま味が立っていて、コクも深い。


中盤、レザーの深いうま味が際立つ。
グラデーションのようにウッドからレザーへつながる積層感は非常に深い。強喫煙するとボリバーの強烈な喫感が目を覚まし、ゆっくり吸うとうま味が非常に長くとどまる。塩気、ミネラルを感じ、潮風を思い起こす。

ダブルリングを外して終盤。
ブローすると強いビターの中に豊満な白粉。そのコントラストが素晴らしい。
冒頭に感じた荒ぶる喫感は鳴りを潜め、バランスの取れた青インクとレザーが適度な重みで楽しめる。ココアパウダー。

50分で喫了。
ボリバーの強烈な個性と、吸い進めるうちにどんどん変化する千変万化のテイストを堪能できる。
ERとなってもブランドの個性を忘れていない、強いインパクトを残すシガーだ。

LABEL : Bolivar 【Aged】 【Edicion Regional】