Partagas Habaneros '05

2023-05-12

辛そうな名前だが、ハバネロスは「ハバナ」にちなんでつけられた名前だ。ちなみに唐辛子のハバネロもそう。

1960年代に製造が始まり、2002年まではマシンメイドだったシガーのひとつで、それ以降はロングフィラー・ハンドメイドで今も作り続けられている。
サイズはRG39x125mm、ビトラ・デ・ガレラ:ベルベデレス(ビトラ・デ・サリダ:ショート・パナテラ)。
このビトラ、現代ではなかなか希少で、他にはRomeo y Julietaのベルベデレスしか現存していない。他はすべて廃盤となってしまった。同じブランドにペティコロナがある場合、それに統合されてしまったという流れだろう。
セロファン入りや5本入り紙箱などが存在したが、現在は25本入りドレスボックスのみでの提供となっている。

箱を開けると、いまだ失せぬタバコ香、レザー。
コロラドのラッパーは荒く無骨だが、巻きがしっかりしている。
フラットカットして空吸い、フットに火をつける。
濃いレザーの香り。ウッドがそれを挟んでいる。

喫煙するとガツンとくる強烈なキック、その直後に古いシガー特有の出汁感。
キレのある喫感で、揮発感のあるビターが楽しめる。フル。
硬いタッチの中にほのかな甘みと、アフターに感じる漢方薬のようなビター。そして舌を貫くような濃いレザー。


中盤は枯れ感としっかりしたレザーが融合し、変化に富む。
味が抜けているわけではなく、ニコチンなど葉巻の成分が昇華して輪郭のはっきりした味わいへと転換されている。鼻を通るレザーと薬っぽさが、クセの強いウイスキーを連想させる。

終盤、灰を落としてブローするとナッツとメタルの質感。クリーミーな煙が楽しめる。
変化が停まることもなく、サイズ以上に楽しめる。
鼻を抜ける白墨がスムーズで、非常に吸いごたえがある。

40分で喫了。
小兵だが伸びしろのあるシガーで、熟成に回してもデイリーで楽しんでも良い。
手軽だが侮れないシガーだ。

LABEL : Partagas