Bolivar Redentores 2013 ER Brasil

2023-10-13

レデントレスは珍しいブラジルのエディシオン・レヒオナル。
ブラジルはボリバーが人気なのだろうか?なんとなくそぐわない気もするが、ボリバー将軍自体は南アメリカで絶大な人気を誇る英雄なので、そのあたりなのかもしれない。

さて、25本入りドレスボックスが2000箱発売されたレデントス、サイズはRG52x115mm、ビトラ・デ・ガレラ:マヒコス(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。
香りは牧草に巻かれたレザー。表面はコロラド。10年の時を経てほとんど目に見えないほどだが全体が縮んで、リングがスカスカになっている。
長い時間を過ごしたシガーは、吸湿力が弱まっているので湿度の調整に気を配らないとならない。若いシガーとの一番の違いはそれだ。

ヘッドをフラットカットして空吸い。ドローは良い。古いシガーは縮んでいる、という論拠のひとつはドローだ。ほとんど必ずスムーズなドローとなる。
フットに火を点す。

ほのかに甘い香りの煙が漂う。
喫煙すると、白粉が飛び出す。そしてハードなレザー、キャラメルラテ、アフターにコーヒーのビター。非常に華やか。
ボリバーのハードなタッチはそのままに、明確な味わいが浮かび上がったかのようにはっきりとした輪郭を持っている。枯れ節、貝の出汁、白墨。ストロング。
うま味もコクも申し分ない。エイジングの妙。エイジングには完璧な環境が不可欠だが、完全に成功していることは葉巻が証明してくれた。


中盤、ハードさがやや退いて柔和な表情を見せる。
甘みの後ろからうま味がどんどん太く出てくる。
魚介のうま味の塊と、アフターのニュアンスくらいのビターのコントラスト。変化は激しいが静かに進み、非常に懐が深い。鼻を抜けるまろやかな白粉も心地よい。

終盤、ブローするとうま味が爆発する。確実に脳が麻痺する。
ややペッパーが効いてきたうま味は、ひとつの料理のよう。
再び顔を出したレザーがすべてのテイストの後ろに広く無限に広がり、収束していく。

50分で喫了。
Bolivarのキャラクターを持ち、そしてそれを超越している。
素材を吟味されたER、元からポテンシャルは高かっただろうが、熟成がそれをさらに引き出した。
ハバノスの楽しみは尽きない。

LABEL : Bolivar 【Aged】 【Edicion Regional】