Cuaba Diadema '07

2015-06-03


ディアデマはクアバの最大のビトラ。他のクアバと同じく、2003年に販売が開始された。「王冠」を意味する名前にふさわしい堂々とした出で立ちのシガーだ。
しかし残念ながら2013年でディスコンとなってしまった。
一本ごとに木箱に納められた素晴らしいパッケージングももう見られない。

サイズは55×233、ディアデマス(ジャイアント・ペルフェクト)。木箱を開くとシダーと薄い紙、葉巻はリングでまとめた銀紙に包まれている。

 



鼻を近づけると、見た目に反して香りはソフト。
紙に吸収されたのか、感じるのはほんのごくわずかのウッド、紙。
ラッパーの色は黒ずんだコロラド・マデューロ。
贅沢に大きな葉を使い、破綻なく巻かれている。
ヘッドとフット周辺にはブルームが光っている。

フラットカットで空吸いしてみる。ドローは良い。
フットを焦がして着火すると、芳醇なウッド。深いコクが広がった。
弾力のあるウッドは懐が深く、甘み分がやや控えめの硬派な味わいだ。オイリー。
濃いブラックコーヒーのニュアンスが心地よい。ミディアムフル。

 



強喫煙すると金属感が出てハードな喫味が楽しめる。舌の付け根を刺激するビターが非常に良いアクセントだ。
径が最大になるあたりからは滋味深いナッツが現れ、変化を楽しませてくれる。

中盤もウッドの濃厚なアロマは変化を加えながら、甘くビターな味わいが広がる。
終盤はビターに爽やかなミントのテイストが加わる。
ウッド、ナッツにビターとミントが渾然一体となって素晴らしいアロマが力強く口腔を洗う。
メタリックな味わいを残して120分で喫了。

クラシックなシェイプに力強い味わい、そしてその大きさ。
これこそ古き良きキューバンシガーを体現した葉巻だろう。
最大限時間を贅沢に使いたいときの一本として間違いないビトラだ。

LABEL : Cuaba