Cuaba Distinguidos La Casa del Habano Humidor '02
2015-06-03
クアバ ラ・カーサ・デル・ハバノ ヒュミドールは2002年にリリースされた、ラ・カーサのみで取り扱われた記念ヒュミドールだ。
中にはディスティンギドスが5本、サロモネスが5本の計10本が収められ、600箱が生産された。ユニークな形から「枕」とか呼ばれてたりする。
その中からディスティンギドスをチョイスしてみよう。
サイズは52×162、ロメオ（ペルフェクト）。
ラッパーはコロラド･クラロ。表面はしっとりとした触り心地だ。
やはり肩が張って堂々とした出で立ちは古いクアバの特徴で、綺麗なシルエットをしている。
香りをかいでみる。古い洋書の奥に潜むほのかな獣臭。
フラットカット。ドローはよい。
ヘッドを炙ると、非常に濃度のあるオイリーな煙が漂った。松を燃やしたような重さだ。
香りも濃厚で、海外のバターを多用したキャンディを思わせる。
香ばしい焦げを彷彿とさせる軽いビターの薄皮にくるまれ、鉄、バタースカッチ、レザー。茅葺の屋根。
「ヌケ」感が素晴らしく、贅肉をそぎ落としてクアバ本来の特色が強調されている。ボディはやや強いミディアム。強い旨み。
白い美しい灰を落として強く喫煙する。餡子のような甘みと強烈なガス香が炸裂した。
径がわずかに小さくなってくるとカカオが目を覚ましてきた。
揮発するガス香は常態となりくらくらっと脳髄を撫でてくる。口腔上に滞留する煙はいつまでもコクの余韻が伸び、控えめな甘さがあとをひく。
終盤に差し掛かるとキンとした塩素系の味わいが立ち、甘みも糖質に変化してきた。
硬軟あわせた味わいを残して130分で喫了。
見た目も味わいも楽しいクアバのマスターピースだ。
