Sancho Panza Bachilleres '97

2015-06-03


サンチョ・パンサ バシレラスは2006年にすでにディスコンになったビトラだ。
50CABと化粧箱が存在したが、この手のやや安めのラインでサイズが手頃なものは、ディスコンとなったあと市場から消えるのが通常より早い。

サイズは40×116、フランシスカノス(ペティコロナ)。
古びた素朴なリング。香りは薄い。

 

紙っぽさとレザーをわずかに感じる。
ラッパーは退色したコロラド。表面は滑らかで葉脈は少ない。フットは四角くプレスされている。
 
このくらい古くなった葉巻にはパンチカットにするか悩むところだが、ヘッドの状態を見てフラットカットする。空吸いするとドローは通る。枯れた葉巻は空道が広がりドローが良くなるのがほとんどだ。
 

フットを炙ると、濃ゆいレザーが立ち昇る。鋭い。
喫煙すると恐ろしく強いレザー、ビターなナッツ、ウッド。タニック。
ひと口目の暴力を超えると、味わいはやや優しくなり、ウッドとレザーのハーモニーが何事もなかったかのように豊かなアロマを放つ。ミディアムボディ。
 
3センチほどで強喫煙すると白粉と微小なホワイトペッパーが香り、葉巻は小兵ほど侮れない事を思い出させる。
ビターとウッドを伸ばして中盤、ドライイチジクや白い花のようなテイストがあふれてくる。

繊細だが一本芯が通ったサンチョらしい喫味だ。
白粉と香り高いウッドをまとわりつかせて喫了。40分。

デイリーにいいサイズかと思いきや、そのサイズに千変万化の喫味を隠し持っている驚きのシガーだ。
まだ箱がどこかにあるのならば迷わず手に入れたい。

 

LABEL : Sancho Panza 【Aged】