Trinidad Short Robusto T Edicion Limitada 2010

2015-06-03

 

2010年のリミターダはモンテクリスト、パルタガス、そしてトリニダだった。
ショートロブストTはその名の通り、ロブストTを小さくまとめたような外観。トリニダのアイデンティティであるピッグテールも健在だ。
サイズは50×102、ソルト・デル・ヴァイェ(ペティロブストT)。12本入りのSBNで提供される。

箱から手にとり、非常に滑らかなラッパーに驚く。緻密で、やや薄めのマデューロだ。
芳醇なレザーとウッドの香りが心地よい。カットせずにフットを吸ってみると、そのサイズも手伝い普通にドローが通る。

ゲージが大きいのでキャップ周辺を割らないように慎重に回し切りでフラットカットする。
フットを炙ると、冬の針葉樹林が現れる。
喫煙すると濃ゆいビターに包まれた芳醇なウッドが立ち昇った。このビターに逆に強調された甘みは強烈で、喉の奥に染み込むような烈しさがある。
アーモンド。蜂蜜をたっぷり使った焼き菓子。ドライイチジク。分厚い古い杉材の家。
ボディはミディアムフル。
4センチほどで灰を落とし強喫煙する。目の覚めるようなペパーミントが噴き出し、強いタバコ感とともに味蕾を刺激してくる。

 


葉巻内部が蒸れてきて、中盤にはビターはやわらぎ甘みを乗せたウッドがぐんと引き立つ。
カカオとアーモンドのハーモニーは何かのスイーツのようであり、そのバランスにただ唸るばかり。
終盤、(もう終盤なのか!)ほんのりとペッパーが立ち、ドライフルーツのテイストが優しい。
ただでさえ質の高いトリニダをELにするという贅沢がこの一本に凝縮されている。

40分で喫了。
華やかな香りと味わいはトリニダだが、単に2年熟成を追加しただけではない奥深さがある。
もう少し長く、もう少し味わいたい、と思わせる悩ましい飢餓感がこの葉巻の味わいの記憶をさらに増大させる。踊らされる葉巻だ。

LABEL : Trinidad 【Edicion Limitada】