Padron Damaso No.8 '15

2016-02-12

パドロンはニカラグア産プレミアムシガーの最高峰といわれている。

19世紀からキューバで葉巻に携わってきたパドロン・ファミリーが、亡命後にマイアミで創業したブランドだ。ニカラグアとホンジュラスに製造工場を持つ。特徴として、古いキューバンシガーのような見た目のボックスプレスにこだわっている。

ドミニカはダビドフ、ニカラグアはパドロンとノンキューバンではいわれているが、昨今のブレンドリーフの流行でそのような囲いはなくなりつつある。

 

ダマソ・シリーズは2015年7月に販売が開始されたラインだ。サイズは4種類ある。

このNo.8は46×5.5"(約139mm)、パドロンにビトラの概念はないが近いのはグランド・コロナだろうか。4種類の中で一番細い。価格は12.5ドル。

タバコス・クバニア工場で生産され、ラッパーはコネチカットシード、バインダーとフィラーはニカラグアだ。

 

ラッパーの色は明るい。コロラド・クラロ。ノンキューバンは見た目より軽いので持つだけで分かる。

香りは、パドロン特有のあのこもった重たいものとは違う、タバコ感は強いが厚いレザーの芳香だ。

 

フットを炙る。特有の油っぽい綿埃を燃やしたような香り。

喫煙して驚く。おや?思ったより吸いやすい。

パドロンのあのどろっとしたソースのような喫味が口腔を蹂躙しない。まるで着香ものかのような、分かりやすい人工甘味料のような味わいと、カラカラになったカシューナッツの欠片、リコリス。さらっと入ってさらっと消える。ミディアムボディ。

味は薄いがこの甘みが舌の上にじくじく残る。

喫感は間違いなくパドロンだ。強喫煙すると木綿わた、ナツメグが出てくる。

中盤。ノンキューバンは葉巻を構成する葉が少なくゆる巻きなので、燃焼が早い。ストローのようにドローがスカスカなのはそのためだ。よくハバノスは高いといわれるが、ノンキューバンが一概に安いと言えないのはこの点にもある。

味わいの変化はほとんどない。気持ちウッドが濃くなったようだ。

 

終盤は甘みよりウッドが増しナッティーに落ちついてくる。35分で喫了。

結論としては、パドロンの中で一番マイルドで吸いやすい。ノンキューバン全般にいえる事だが、喫煙のコントロールができれば面白く吸えるだろう。日本の代理店にはいつごろ入ってくるのだろうか。

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