Vegas Robaina Clasicos '06
2016-06-28
2012年に惜しまれつつもディスコンとなったべガス・ロバイナ クラシコス。まだ記憶に新しいシガーだが、市場では姿を見なくなって久しいシガーだ。
サイズは42×165、セルバンテス(ロンズデール)。ああ!またひとつロンズデールがいってしまった。
ベガス・ロバイナの他のビトラと同じように1997年に発売が開始された。化粧箱は2012年に廃盤。3本入りペーパーパックは2003年に発売され2006年に、5本入りペーパーパックは2006年に発売され2009年にそれぞれ廃盤となっている。ペーパーパックのクラシコスは希少だ。
葉巻の香りをかいでみる。湿気を含んだ黒土、そして薄くウッドの香り。
コロラドラッパーはやや荒く、表面に葉脈が稲妻のように走っている。キャップは深く巻かれ、がっちりとヘッドを覆う。油分を失い、カサカサとした肌触りだ。
フットを吸うがドローに問題はない。経年変化で葉が痩せたか。ドローはロンズデールの一番の懸念事項だ。
フットを炙る。オーブンを開けたら香る、焼きたてのクッキーのような芳香。
喫煙するとウッドが溢れ出た。チョコを生地に練り込んだ、ナッツ入りのザクザクした歯触りのクッキーだ。
冒頭からスパイス感があり、レザーに巻かれたそれは容赦なく脳髄に差し込んでくる。ほのかな海風のような潮っぽさと、可憐な花束のような華やかさ。ビターキャラメル。ミディアムボディ。
強喫煙すると、古木材に一気に火が回りいぶし銀のビターが弧を描く。ソリッドな喫味に居住まいが正される。
中盤、ウッド系のビターがテイストの主軸となり、背後に控えたが立体感を出している。ボディはミディアムフルとなり、アーモンドの皮や竹炭、アイスクリームの硬いコーンのような感触。
甘さからここまでのコントラストは激しく、夕焼けから暗闇のような転調だ。
終盤にはビターが重層感を増し、焦げたコーヒー豆が上顎を洗う。
クリアなビターはレモンピールのような爽快感を生み出し、重い葉巻の煙に軽やかさを与える。
尖ったカカオを残し、50分で喫了。
目を見張るようなテイストの変化が秀逸。それはハバノスのキャラクターと合致する。ロンズデール自体シガー慣れしたスモーカー向けのビトラだと思うが、そういった人たちにはなくてはならないシガーだろう。
LABEL : Vegas Robaina 【Aged】