El Rey del Mundo Choix Supreme '06

2017-04-10

フランス語で「最高の選択肢」を意味するショワ・スプレーム。原音に近く言うならば「ショワ・シュペーム」だろうか。ハバノスにはフランス語の名称も多い。
サイズとしてはRG48×127mm、ビトラ・デ・ガレラ:ヘルモソスNo.4(ビトラ・デ・サリダ:コロナ・エクストラ)。
リングなしの50CABが2005年まで生産されていた。それ以降は25本入りドレスボックスとSLBが生産されていたが、SLBは2010年に生産を終了した。1960年代から生産されているシガーである。

マデューロのラッパーに鼻を近づけると、香りは強いタバコ香を放っている。このシガーはドレスボックスなのでフットは四角くなっており、ヘッドのキャップはがっちりと一体化している。
表面はにじみ出た精油成分でしっとりとしており、潤いを持っている。
フットを吸ってみるとやや固い。

フラットカットしてヘッドを空吸いする。ドローは少し抵抗がある。
フットに火を灯す。甘い樹の香り。
喫煙する。カシューナッツの甘み、小麦、乾燥椎茸のだし汁。メインとなるのはウッドで、ひたすら優しいニュアンスだ。香り高いミディアムライト。
樹のだし汁、とでも言いたいようなウッドの芯から湧き出たような瑞々しい淡い甘みに引きつけられる。


3センチほどで灰を落とし、強喫煙してみる。
ゆっくりと白粉がでてきて、鼻を抜ける。深呼吸したくなるような清々しさだ。
煙を吸うのに清々しいとはこれいかに、というかもしれないがそうなのだ。そのまま中盤になってもメロウな雰囲気は変わらず、炒ったクルミのような香ばしさが増す。
葉巻内部が蒸れてきて膨張し、ドローはさらにきつくなる。が、吸えないという事はない。こういう時はそういうものだと考えてテンポと吸気を調整して吸う。葉巻は工業製品ではない、農作物をオールハンドメイドで加工している品なのでこういうのは当然の事なのだ。

終盤はごく少量のホワイトペッパーが香り、口腔と舌の付け根をじんわり刺激する。
煙を吐いた後の後味が滋味深く、終始穏やかな喫味が通り抜けていった。
70分で喫了。レイ・デル・ムンドの全てのビトラの骨幹となるこのテイストを味わい、多く出ている同ブランドのERを比較してみる、という遊びは非常に楽しいだろう。
ときどき、思い出したときに手に取りたくなるシガーだ。

LABEL : El Rey del Mundo 【Aged】