Por Larranaga Encantos 2010 ER Asia Pacifico

2018-02-23

2010年にアジア・太平洋エリア向けに発売されたエディシオン・レヒオナル。それがポール・ララニャーガ エンカントスだ。
サイズはRG43×170mm、ビトラ・デ・ガレラ:ダリアス(ビトラ・デ・サリダ:ロンズデール)。
ロンズデール特有のボックスであるニス塗り8-9-8ボックスに入れられ、4000箱が製造された。

ロンズデールのERはめずらしい。そしてロンズデールに外れなし。アジア向けの発売ということで手に入れやすさもあり、手に取ったスモーカーも多いことだろう。
一本取り出して観察する。
ラッパーは美しいコロラド・クラロ。葉脈も淡く目立たず美しい。油分は少なめ。
通常のリングにアジアのERダブルリングがつく。
香りは仄かにシダー。優しい香りだ。

フットに火を回し、立ち昇る煙。スッキリとした檜を感じる。
喫煙する。
軽快なウッド。だが輪郭ははっきりとし、しっかりとした主張がある。
薄いレザー、ビターなナッツ。全体の背景にはウッドが広がり、ナツメグ、小豆のようなアフターがあとを引く。ミディアムライト。
アロマは繊細で、スパニッシュシダーを極限まで薄く削いだヴェールが空気の流れに乗り漂い、顔にふわりと被さるかのごとく。
しかしテイストも香りも軽薄とはほど遠く、しっかりと骨格とうま味を感じさせる。

 


灰を落とし強喫煙すると、小ぶりの小さな花の小さなブーケが見えた。どっと唾液が溢れ出る。
中盤はサクランボのような甘みが現れ、ナッティーが完全にウッドに取って代わる。ロンズデールらしいはっきりとした変化に顔がほころぶ。
ブローすると白粉がふわっと香る。

終盤は心地よいビターが伸び、乾燥大豆の風味が香る。
凝縮した強烈なうま味が脳髄を揺さぶる。シガーは終盤こそ、喫煙技術によりうま味の固まりのような味わいが引き出せるが、これも面白いようにぐんぐん溢れ出してくる。
70分で喫了。このシガーはその名前の通り、スモーカーを魅了してやまない。

LABEL : Por Larranaga 【Edicion Regional】