Bolivar Libertador '15

2018-05-24

2013年にラ・カーサ・デル・ハバノのひとつとしてリリースされたボリバー リベルタドール。2011年に同じくボリバーから発売されたエディシオン・レヒオナル「ブリタニカス」のように、ボックスの横側を大きなボリバーの肖像のシールで止めてあるのが印象的な姿は、いやがおうにも目を引く。

リベルタドールは「解放者」の意味で、ラテンアメリカの開放と統一に尽力し、キューバでもフィデル・カストロやチェ・ゲバラより尊敬を集める偉人シモン・ボリバルの通称である。もちろんボリバーのブランドネームはここから名付けられた。
ちなみに本名はシモン・ホセ・アントニオ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ボリバル・イ・パラシオス。名前のとおり、非常に名家の出身である。

サイズはRG54x164mm、ビトラ・デ・ガレラ:サブライムス(ビトラ・デ・サリダ:ダブルロブスト)。10本入りSBNが先に説明したような特別な形で封されている。
一本取り出すと、強烈なタバコ香。やや濃い目のコロラドラッパーはオイリーに光り、臙脂色のLCDHダブルリングも合わせて非常に強そうな印象を受ける。太く長いビトラは充実した時間を予感させる。

ヘッドをフラットカットし、フットに火を回す。ピンとくるウッドと綿菓子のような香りが漂う。
喫煙すると、強烈なレザーに圧倒された。
天上まで届きそうな広く厚く流れるレザーにカカオ、水飴、ブラックコーヒー、レモンピール。鰹節の強いうま味。フル。
太いリングゲージから、あとからあとから送り込まれてくるうま味は強烈で脳が弛緩する。
強喫煙すると白粉と石鹸が香る。アフターにチョーク。
どこにも雑味はなく、非常にスムース。喫味自体は強いが、それを全く感じさせない。

 


中盤、甘味の質に花蜜が加わる。
喫味はやや柔らかくなり、ウッドが支配的になる。ゴロゴロとした丸太の篝火。
灰を落としてブローすると、鮮烈なレモンの酸味や鶏胸肉のコクが強く出る。

苦味やえぐみは皆無で、スムースの極地。重層な味わいなのに軽快とも言えるのは、計算されたリングゲージのためだろう。
終盤、コーヒーは更に強くなり、カカオはチョコレートに。
若々しい青草や赤い花をつけた蔦が繁茂する。華やかさが増し、爛熟とも言えるほどだ。

終局に近くなるほど喫味は一気に強まり、激烈といってもいい。ギアをひとつ上げた感じだ。しかしあくまで煙はスムース。不快な感じはまったくない。強烈な奔流に身を晒しながら、快の感情しかない。これもこのシガーの懐の深さだろう。

70分で喫了。
強烈な個性を持つボリバーというブランドの、最右翼に位置するシガーのひとつ。
しかしその外見とは裏腹に、変化に富み、非常に深く広い面を見せてくれる。
ボリバーというブランドの見方を変えてくれるビトラのひとつだ。秀逸である。

LABEL : Bolivar 【LCDH】