Quai D'Orsay Coronas Claro '18

2018-12-28

ケ・ドルセーがブランドリニューアルして3種類のシガーを出す、という情報は2017年からあった。2種類の新作と、残るひとつは旧ラインナップのうちひとつであるコロナス・クラロであると。
そのコロナス・クラロはNo.50、No.54より遅れること約1年、登場するのが一番最後となった。

リニューアルして登場となった、ケ・ドルセーのコロナス・クラロ。
パッケージングは他ケ・ドルセーと同じく、25本入りSBNにサイドにシールが貼られ、蓋を開くと内側も下半分を紙で覆ってあるタイプ。
サイズはRG42x142mm、ビトラ・デ・ガレラ:コロナス(ビトラ・デ・サリダ:コロナ)。旧コロナス・クラロと全く同じビトラとなっている。これは比較するのに非常に面白いだろう。

No.50No.54と同じように、「CORONAS CLARO」とプリントされたオリジナルのリングをまとう。コロナス・クラロと銘打っているがラッパーはクラロというほどでもない。若干薄めのコロラドだ。
香りは他のニューケ・ドルセーと同じく、淡いウッドの芳香。青いとすら言える。
ヘッドをフラットカットし、フットを吹いて葉くずを飛ばし、ドローチェックする。
フットに火を灯すと、甘い香りが広がる。

喫煙すれば、思わず「甘い!」と声が出る。
ウッドの甘さだ。非常に繊細で、しかし濃厚な味わいと香りが場を支配する。
ウッドをベースに柑橘感が強く、すっきりというよりさっぱりとでも表現したほうがしっくりくる喫感。はっきりとしたピーカンナッツ、乾燥した牧草、夏草の青さ。ライト。


たしかに軽いが軽はずみというわけではない。オヨ・デ・モントレイとは別ベクトルで、オヨのウッディーさとはまた違う軽快さがある。アフターのほんのりビターがアクセントだ。

中盤は甘さとビターが絶妙にバランスし、グイグイと引き込まれる。
鼻を抜ける白粉も芳しく、慣れ親しんだコロナというビトラを持つ指もしっくりくる。チョーク、杉材、ドライフルールのブルーム。ナッティー。ドライな喫感。

終盤はビター、ウッドが深くなる。
ブローするとかすれた感じの白粉が弾け、アロマも一段と深みを増す。
少しのコーヒー、レザー、キャラメル。ビターな栗のようなタッチ。

60分で喫了。
当然のことながら旧コロナス・クラロとはブレンドが異なる。
もし手元にそれがあるならば、テイスティングして比較してみるのも面白いだろう。
ハバノスの楽しみは古いものだけにあるのではない。エイジドシガーとニューリリースの若いシガー、どちらにも面白さがある。両方楽しめてこそのスモーカーだ。

LABEL : Quai d'Orsay