Montecristo No.5 '14

2020-05-29

モンテクリストのナンバーラインの一番小さなシガー、それがNo.5だ。
Habanos S.A.は番号順に大きくなったり小さくなったりという法則性はない。以前存在したNo.6、No.7はNo.5よりもサイズが大きい。

サイズはRG40x102mm、ビトラ・デ・ガレラ:ペルラス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。シグロⅠやRafael Gonzalezペルラスと同じビトラだ。
1960年代から製造され続け、10本入り・25本入りドレスボックスや5本入りペーパーバックで展開されている。かつては多岐にわたるパッケージングが存在したが、かなり多いのでここでは割愛する。

香りはウッドが支配的。コロラドのラッパーはハリがありなめらか。モンテクリストは何度かリングが変わっているが、これは2013年に変更された新しいリングだ。

ヘッドをフラットカット。森の焚き火の光景が眼前に広がる。喫煙する。
薪をたくさん突っ込んだ、明々と燃える暖炉。松ぼっくり。アーシーなテイストが口腔を抜けていく。ミディアムフル。
鮮明なウッドとフェンネルシードのようなアクセントが刺激的だ。小さくおとなしいイメージだが弾むような喫感。ハバノスは小兵でも侮れない。葉巻の価値は大きさではないのだ。


中盤はウッドが突出する。
濃ゆいカカオのビターがアクセント。遠くまで広く黒土。
スパイス感をたどっていると、すぐに終盤。ぼんやりしている暇はない。ショートスモークは一瞬も休まず味わいを変化させ、あっという間に燃え尽きる。
喫感はやや穏やかになり、クルミが現れる。
クルミの森でたゆたう間もなく、30分で喫了。

限定品や大きなシガー、巻きにくいシガーに良い葉が回されているのは事実だが、それはショートスモークが劣っているということではない。
ハバノスは大きさやビトラで最適なレシピを計算し、優れたシガーを作り出している。
大きいシガーを遠慮するのと同じくらい、小さいシガーを避けるのはつまらない考えだ。

LABEL : Montecristo